一級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科4(構造) 問95
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問題
一級建築士試験 平成30年(2018年) 学科4(構造) 問95 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 鉄骨造の建築物において、張り間方向を純ラーメン架構、桁行方向をブレース架構とする場合、方向別に異なる耐震計算ルートを採用してもよい。
- 鉄筋コンクリート構造において、部材のせん断耐力を計算する場合のせん断補強筋の材料強度は、JIS規格品の鉄筋であっても、せん断破壊に対する余裕度を確保するために基準強度の割増しはしない。
- 保有水平耐力は、建築物の一部又は全体が地震力の作用によって崩壊形を形成するときの、各階の柱、耐力壁及び筋かいが負担する水平せん断力の和としてもよい。
- 各階の保有水平耐力の計算による安全性の確認において、ある階の偏心率が所定の数値を上回る場合、全ての階について必要保有水平耐力の割増しをしなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は4です。
1.設問の通りです。
ひとつの建築物でも張り間方向、桁行方向に異なる耐震計算ルートを採用してもよいです。階ごとに異なる耐震計算ルートを採用してはいけません。
2.設問の通りです。
せん断補強筋は、JIS規格品の鉄筋であっても、せん断破壊に対する余裕度を確保するために基準強度の割増しはしません。
3.設問の通りです。
保有水平耐力は、建築物の一部または全体が地震力によって崩壊メカニズムを形成するときに、各階の柱、耐力壁及び筋交いが負担する水平せん断力の和として求められます。
4.設問の記述は誤りです。
ある階の偏心率が所定の数値を上回る場合、当該階について必要保有水平耐力の割増しをすればよいです。全ての階について必要保有水平耐力の割増しをする必要はありません。
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02
2 正。鋼材の強度はJIS規格品では、1.1倍以下の数値とすることが出来ます。
しかし、せん断補強筋については基準強度の割増しはしません。
3 正。
4 誤。原則各階の偏心率は0.15 以下とし、剛性率は0.6 以上とします。
偏心率>0.15又は剛性率<0.6の場合には、形状係数により階ごとに必要保有水平耐力の割増しを行います。
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03
平面方向に構造が異なる場合、それぞれ方向別に異なる耐震計算ルートを
採用することができます。
2. 設問の通り
鋼材の強度はJIS規格品の場合、1.1倍以下の範囲で割増することができま
すが、せん断補強筋については、基準強度の割増はしません。
3. 設問の通り
4. 誤り
偏心率>0.15または剛性率<0.6の場合、割増係数(形状係数Fes)によっ
て、階ごとに必要保有水平耐力の割増を行います。
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