一級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科5(施工) 問110

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問題

一級建築士試験 平成30年(2018年) 学科5(施工) 問110 (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 普通ポルトランドセメントを使用したコンクリート(設計基準強度36N/mm2)の調合管理強度については、特記がなく、コンクリートの打込みから材齢28日までの期間の予想平均気温が7°Cであったので、構造体強度補正値を6N/mm2とした。
  • 普通コンクリートにおける構造体コンクリートの圧縮強度の試験については、コンクリートの打込み日ごと、打込み工区ごと、かつ、150m3又はその端数ごとに1回行った。
  • 調合管理強度27N/mm2、スランプ21cmと指定された高性能AE減水剤を使用したコンクリートにおいて、現場受入れ時のスランプ試験の結果が19.0cmであったので、合格とした。
  • 構造体コンクリート強度の検査において、標準養生による3個の供試体の材齢28日における圧縮強度の平均値がコンクリートの設計基準強度以上であったので、合格とした。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 設問の通り
  普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの構造体強度補正値
  は、下記の通りとします。
  ・予想平均気温0≦θ<8℃…6N/㎟
  ・予想平均気温8℃<θ…3N/㎟

2. 設問の通り
  構造体コンクリートの圧縮強度試験については、普通コンクリートの場
  合、打込み日・打込み工区・150㎥又はその端数ごとに1回・3台の運搬
  車から1個ずつ(計3個)供試体を作成し検査します。

3. 設問の通り
  スランプの許容差は、調合管理強度27N/㎟以上で、高性能減水剤を使用す
  る場合、±2㎝とします。
  上記以外で、指定スランプ値が18を超える場合は、±1.5㎝とします。

4. 誤り
  供試体の圧縮強度の平均値が、[調合管理強度]以上でなければいけませ
  ん。よって設問の記述は誤りです。
  *調合管理強度=Fc+構造体強度補正値S

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02

正解は4です。

1.設問の通りです。

構造体強度補正値mSnは

予想平均気温0≦θ<8℃…6N/㎟
予想平均気温8℃<θ…3N/㎟

となります。

2.設問の通りです。

構造体のコンクリートの圧縮強度の検査は、コンクリートの打ち込み日ごと、打ち込み工区ごとに行います。ただし、1日の計画打ち込み量が150㎥を超える場合、150㎥以下にほぼ均等に分割した単位ごとに1回行います。

3.設問の通りです。

調合管理強度27N/mm2、スランプ21cmと指定された高性能AE減水剤を使用したコンクリートのスランプの許容差は、スランプの変動幅が大きくなることから±2㎝とします。

4.設問の記述は誤りです。

標準養生の場合は、3個の供試体の材齢28日における圧縮強度の平均値が調合管理強度以上であれば合格とします。

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03

正解は4です。

1:設問通りです
普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの構造体強度補正値28S91はコンクリートの打込みから材齢28日までの期間の予想平均気温θが
8≦θの時28S91=3(N/mm²)
0≦θ≦8の時28S91=6(N/mm²)
となります。

2:設問通りです
普通コンクリートにおける構造体コンクリートの圧縮強度の試験は以下の採取方法で行います。
・1回の試験はコンクリートの打ち込み日ごと、打ち込み区間ごと、かつ150m³またはその端数ごとに行います。
・1回の試験には適当な間隔を置いた3台の運搬車から1個ずつ採取した計3個の供試体を用います。

3:設問通りです
スランプ試験は以下の規定があります。
ただしよび強度(調合管理強度)27N/mm²以上でAE減水剤を用いた場合下記の数値に±2cmとします。
・調合管理強度33N/mm²以上...21cm以下
・調合管理強度33N/mm²未満...18cm以下


4:設計基準強度以上、が誤りです。
供試体の圧縮強度が調合管理強度でなければなりません。
・調合管理強度Fm=品質基準強度Fq+構造体強度補正値mSn
・品質基準強度Fq=Max(設計基準強度Fc,耐久設計基準強度Fd)

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