一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科1(計画) 問7

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問題

一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科1(計画) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の各部の寸法等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 地下階に駐車場を設ける大規模店舗において、売場のレイアウトと駐車場の駐車台数の効率を考慮して、柱割りを8.5m × 8.5mとした。
  • 高層事務所ビルのエレベーターの計画において、低層用5台と高層用5台とを幅4mの通路を挟んで対面配置とした。
  • 図書館の開架閲覧室における複式(両面使用型)書架の中央支柱の心々距離については、車椅子使用者同士がすれ違うことができるように、250cmとした。
  • 普通乗用車を駐車させる屋内駐車場の計画において、1台当たりの所要面積をなるべく少なくするため、直角駐車とした。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1.設問の記述の通りです。普通自動車1台当たりの駐車スペースの幅は2.3m程度で計画します。柱間8.5m(8mでも可)あれば、十分に3台駐車でき、駐車効率はよいです。

2.設問の記述は5台の対面配置、対面距離4mが間違っています。直線上に5台以上配列することは好ましくないです。低層用と高層用の場合の対面距離は6m~8m程度です。

3.開架式の図書館は閲覧者が本を自分で書架から取り出して閲覧する方式の為、車椅子同士がすれ違い可能な通路幅(1800㎜以上)と書架幅(450㎜)を考慮して2250㎜以上あればよいです。

4.直角駐車は1台当たりの面積は小さいですが、単位面積当たりの駐車台数は多いです。また駐車場中央道路の幅も広く設けられます。60°、45°駐車などありますが、鋭角になるほど、1台当たりの面積は大きくなり、単位面積当たりの駐車台数は少なくなります。また駐車場中央道路の幅も狭くなります。

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02

正解は2です。

1:設問の条件でよいです。
上記の場合、柱間に自動車を3台駐車させるとしてスパンを8~8.5mとするのがよいです。

2:設問は5台の並列配置が誤りである。
エレベーターを直線配置する場合、4台までとします。対面配置の場合は、4台数ずつの8台までとします。
また対面距離は3.5~4.5mとします。

3:設問の条件でよいです。
両側に書架がある場合の車いす同士のすれ違いのために必要な距離は、書架幅450(225+225)mm、通路幅1800mmとして1800+225×2=2250mm(225cm)以上とするのがよいです。

4:直角駐車だと1台当たりの所要面積を少なくなるので、設問の条件でよいです。

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03

この問題は、建築物の寸法に関する問題です。

建築物の寸法は、「なぜこの寸法で計画することが必要なのか」という視点で考えると覚えやすいです。

選択肢1. 地下階に駐車場を設ける大規模店舗において、売場のレイアウトと駐車場の駐車台数の効率を考慮して、柱割りを8.5m × 8.5mとした。

適切です。

大規模店舗において、地下駐車場を設ける場合は、柱スパンとの関係が重要です。

駐車場の幅と台数、柱の大きさを考慮すると、柱スパンは8~8.5mとすることが多いです。

選択肢2. 高層事務所ビルのエレベーターの計画において、低層用5台と高層用5台とを幅4mの通路を挟んで対面配置とした。

不適切です。

事務所ビルの低層用と高層用のエレベーターを対面配置する場合は、群管理方式の特徴を考慮して、エレベーターを一列に4台程度、エレベーターホールの対面距離は混雑を考慮し6~8mとすることが望ましいです。

選択肢3. 図書館の開架閲覧室における複式(両面使用型)書架の中央支柱の心々距離については、車椅子使用者同士がすれ違うことができるように、250cmとした。

適切です。

図書館の開架閲覧室における書架の心々間隔は、車椅子のすれ違いと書架の奥行を考慮すると225cm程度が必要です。

選択肢4. 普通乗用車を駐車させる屋内駐車場の計画において、1台当たりの所要面積をなるべく少なくするため、直角駐車とした。

適切です。

駐車場の計画において、直角駐車は斜め駐車よりも1台当たりの所要面積を小さくすることができます。

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