一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科2(環境・設備) 問26

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問題

一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科2(環境・設備) 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 窓面における日照・日射の調整のために設けるルーバーは、一般に、南向き窓面には水平のものが、西向き窓面には垂直のものが有効である。
  • 北緯35度のある地点における春分・秋分の日の終日日射量は、終日快晴の場合、どの向きの鉛直面よりも水平面のほうが大きい。
  • 直射日光の色温度は、正午頃より日没前頃のほうが高い。
  • ライトシェルフは、その上面で反射した昼光を室内の奥に導くことから、室内照度の均斉度を高めることができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

1:設問通りです。
南面は太陽高度が高くなるので庇や水平ルーバーで、
西面は太陽高度が低いので鉛直ルーバーを用います。

2:設問通りです。
春分・夏至・秋分では、終日日射が一番多くなるのは水平面です。冬至のみ水平面より南面が大きくなります。

3:色温度は、日没前頃より正午頃のほうが高いので誤りです。
色温度とは、光源の出す光の色をこれと等しい光色を出す黒体の絶対温度によってあらわしたものを言います。光色は赤、橙、黄、白、青で赤に近づくほど色温度が低くなり、青に近づくほど色温度が高くなります。

4:設問通りです。
また下の階ではライトシェルフにより直射日光を遮り、室内への熱負荷を低減させることもできます。

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02

正解は3です。

1.設問の通りです。
南面は太陽高度が高くなるので、南向き窓は、庇・水平ルーバーを設け、日射遮蔽します。西面は太陽高度が低くなるので、西向き窓は、可動式鉛直ルーバーを設け、日射遮蔽します。

2.設問の通りです。
夏至⇒水平面>東面・西面>南面>北面
冬至⇒南面>水平面>東面・西面
春分・秋分⇒水平面>南面>東面・西面
となります。
終日日射量の図を描けるとよいです。

3.設問の記述は誤りです。
色温度は光源の出す光の色を、これと等しい光色を出す黒体の絶対温度によって表したものです。単位は「K(ケルビン)」です。
昼光光源の色温度
北天青空光>雲天光>直射日光>夕日
となります。

4.設問の通りです。
ライトシェルフは、庇上部の拡散窓(欄間)から光を取り入れ、室内の天井に反射させることで、室内奥に自然光を取り入れることができます。照明エネルギー・冷房負荷を低減でき、省エネルギーに有効です。

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03

この問題は、日照・日射に関する問題です。

日射量や日照時間等、図を用いて解く問題が多いため、図をしっかり理解することがポイントとなります。

選択肢1. 窓面における日照・日射の調整のために設けるルーバーは、一般に、南向き窓面には水平のものが、西向き窓面には垂直のものが有効である。

正しいです。

窓面に設けるルーバーは、南向き窓面には水平ルーバー、西向き窓面には垂直ルーバーを設けると日射量の調整に有効です。

選択肢2. 北緯35度のある地点における春分・秋分の日の終日日射量は、終日快晴の場合、どの向きの鉛直面よりも水平面のほうが大きい。

正しいです。

北緯35度の地点の春分・秋分の終日日射量は、水平面>南鉛直面>東・西鉛直面の順となり、どの向きの鉛直面よりも水平面が大きくなります。

選択肢3. 直射日光の色温度は、正午頃より日没前頃のほうが高い。

誤りです。

色温度は、青に近づくほど高く、赤に近づくほど低くなります。

よって、色温度は日没前よりも、正午頃のほうが高くなります。

選択肢4. ライトシェルフは、その上面で反射した昼光を室内の奥に導くことから、室内照度の均斉度を高めることができる。

正しいです。

ライトシェルフは、日射の遮蔽をしつつ、反射により室内奥へ自然光を導く建築的な工夫のことです。

自然光を室内の奥へ導くことから、室内全体の明るさが均一となり、均斉度を高めることができます。

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