一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科2(環境・設備) 問33

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1:ダクトのアスペクト比は、4を上限に設計することが望ましいとされているので、6:1にするのは誤りです。なお、アスペクト比が小さいほど搬送エネルギーを減少できます。

2:設問通りです。
設置する設備面積を抑えるためには、高圧ダクトにする方がよいです。

3:設問通りです。
併せて吹き出し口から吹出風速が0.5m/sとなる位置のことを最小到達距離Lminと呼びます。

4.設問通りです。
熱損失を少しでも減らすために、槽内の高温水と低温水とを可能な限り分離させた方がよいです。蓄熱槽の水は火災時の消火水槽、災害時の生活用水にも利用可能です。

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02

正解は1です。

1.設問の記述は誤りです。
ダクトのアスペクト比は、4を上限で設計・施工をするのが望ましいです。アスペクト比は小さいほど、正方形に近づきます。正方形に近いほど、ダクトの摩擦抵抗が減少し、搬送エネルギーを減少できます。

2.設問の通りです。
セントラル空調は熱源機を一つの場所にまとめ、全ての室をダクトでつなぎ、温度を一括管理する方式なので、ダクトに大きな圧力がかかります。よって、高圧ダクトにするべきです。

3.設問の通りです。
中央管理方式の空気調和設備は建築基準法で、気流0.5m/s以下と定められています。よって設問の記述は正しいと言えます。

4.設問の通りです。
高温水と低温水は分離させた方がよいです。

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03

この問題は、空気調和・換気設備に関する問題です。

空調方式の特徴や決まりをよく理解することが重要です。

選択肢1. 長方形ダクトの断面のアスペクト比を、6:1とした。

誤りです。

アスペクト比とは、ダクトの長辺と短辺の比で表し、四角形のダクトの形状を示す指標となります。

アスペクト比は最大4:1で設計することが望ましいです。

選択肢2. セントラルダクト方式を採用した高層建築物において、低圧ダクトではダクトスペースが建築面積に対して大きな割合となることから、高圧ダクトとした。

正しいです。

セントラルダクト方式の空調は、熱源を一箇所に集中して配置し、冷温風をダクトを通して各室に送る方式です。

また、ダクトは高圧ダクトとする方が、ダクト内の風速を速くすることができ、同じ風量を送る場合、低圧ダクトよりも高圧ダクトの方がダクト径を小さくすることができ、ダクトスペースを小さくすることができます。

選択肢3. 天井から下向きに軸流吹出し口を設置する事務室の計画に当たり、居住域の上面における風速が0.5m/s以下となるようにした。

正しいです。

天井から下向きに吹き出し口を設置する場合、風速を0.5m/s以下とすることが推奨されています。

選択肢4. 水蓄熱槽の性能を十分に発揮させるために、槽内の高温水と低温水とを可能な限り分離させた。

正しいです。

水蓄熱槽を用いた空調システムは、槽内の高温水と低温水とを可能な限り分離させ、高温水と低温水の温度差を大きくすることが重要です。

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