一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科2(環境・設備) 問34

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問題

一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科2(環境・設備) 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

給水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 水道直結直圧方式は、水道本管の圧力を利用して建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一般に、3階建て以下の建築物で小規模なものに適用することができる。
  • 高置水槽方式は、水道本管からの水を受水槽へ貯水した後に、屋上等に設置した高置水槽へ揚水し、そこから重力を利用して建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一般に、大規模な建築物にも適用することができる。
  • 水道直結増圧方式は、水道本管の圧力に加えて増圧ポンプによって建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一般に、水道本管への逆流について考慮する必要はない。
  • ポンプ直送方式は、水道本管からの水を受水槽へ貯水した後に、給水ポンプによって建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一般に、建築物が停電した際は給水することができない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

1.設問の通りです。

水道直結直圧方式は、水道本管の圧力によって給水するので、受水槽・ポンプは不要です。低層・小規模建物に適しています。水質汚染の可能性が最も低いです。

2.設問の通りです。

高置水槽方式は、受水槽に貯水し、揚水ポンプで高置水槽へ揚水します。揚水した水は重力によって給水します。中・大規模建物に適しています。水質汚染の可能性が最も高いです。

3.設問の記述は誤りです。

水道直結増圧方式は、水道引き込み管に増圧給水設備(増圧ポンプ・逆流防止装置・水圧制御装置)を設置して給水しますので、水道本管への逆流について考慮しています。水道本管への逆流を防止するために、逆流防止装置は増圧ポンプの吸込み側に設置します。低中層・中規模建築に適しています。

4.設問の通りです。

ポンプ直送方式は、受水槽へ貯水し、直送ポンプによって給水します。中・大規模建物に適しています。停電時は給水不可能ですが、発電機を設置していれば、給水可能です。

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02

正解は3です。

1:設問通りです。
他にも水質汚染の可能性は低く、停電時の給水が可能である等の特徴があります。

2:設問通りです。
他にも水質汚染の可能性は大きく、停電時の給水は貯槽分は可能といった特徴があります。

3:増圧ポンプのみの設置だと逆流への対策はできないので、誤りです。
正しくは、水道引き込み管に増圧給水設備(増圧ポンプ+逆流防止装置+水圧抑制装置)を設置する必要があります。

4:設問通りです。
他にも水質汚染の可能性は比較的小さく、停電時の給水は貯槽分は可能といった特徴があります。

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03

この問題は給水設備に関する問題です。

給水設備の方式と特徴をしっかり理解することがポイントです。

選択肢1. 水道直結直圧方式は、水道本管の圧力を利用して建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一般に、3階建て以下の建築物で小規模なものに適用することができる。

正しいです。

水道直結直圧方式とは、水道本管の圧力を利用して建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一戸建ての住宅や低層の建築物に採用されます。

選択肢2. 高置水槽方式は、水道本管からの水を受水槽へ貯水した後に、屋上等に設置した高置水槽へ揚水し、そこから重力を利用して建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一般に、大規模な建築物にも適用することができる。

正しいです。

高置水槽方式とは、水道本管からの水を受水槽へ貯水し、それをポンプにより屋上等に設置した高置水槽へ揚水し、そこから重力を利用して建築物内の必要箇所に給水する方式です。

断水時には、高置タンクの容量分の給水ができ、大規模な建築物にも採用できます。

選択肢3. 水道直結増圧方式は、水道本管の圧力に加えて増圧ポンプによって建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一般に、水道本管への逆流について考慮する必要はない。

誤りです。

水道直結増圧方式とは、水道本管の圧力に加えて増圧ポンプによって建築物内の必要箇所に給水する方式です。

水道本管への逆流を考慮し、逆流防止器を設置します。

選択肢4. ポンプ直送方式は、水道本管からの水を受水槽へ貯水した後に、給水ポンプによって建築物内の必要箇所に給水する方式であり、一般に、建築物が停電した際は給水することができない。

正しいです。

ポンプ直送方式とは、水道本管からの水を受水槽へ貯水した後に、給水ポンプによって建築物内の必要箇所に給水する方式です。

停電時には給水することができませんが、断水時には受水槽の残量を給水することができます。

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