一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科4(構造) 問72

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問題

一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科4(構造) 問72 (訂正依頼・報告はこちら)

図のような材料とスパンが同じで、断面が異なる単純梁A、B及びCの中央に集中荷重Pが作用したとき、それぞれの梁の曲げによる中央たわみδA、δB及びδCの比として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、梁は弾性部材とし、自重は無視する。また、梁B及びCを構成する部材の接触面の摩擦はないものとする。
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この過去問の解説 (3件)

01

長さL、曲げ剛性EIの単純梁の中央に集中荷重Pが作用する場合の梁中央に生じるたわみはδ=PL³/48EIとなります。

梁A、梁B、梁Cそれぞれの断面二次モーメントをIa,Ib,Icとすると

Ia=(2a)⁴/12=4a⁴/3
Ib=a(2a)³/12×2=4a⁴/3
Ic=2a×a³/12×2=a⁴/3

Ia:Ib:Ic=4:4:1

これらをそれぞれたわみの式にあてはめると、δa:δb:δc=1:1:4となります。

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02

正解は2です。

単純梁のたわみの公式は、

δ=PL³/48EI
(P:集中荷重 L:スパン E:ヤング係数 I:断面二次モーメント)

より、梁A、B、Cのそれぞれのたわみは、断面二次モーメントをそれぞれla、lb、lcとすると、断面二次モーメントIは、

I=(bh³)/12(b:断面の幅 h:断面の高さ)より、

Ia={2a(2a)³}/12=16a⁴/12,
Ib={a(2a)³}/12×2=16a⁴/12,
Ic=(2a×a³)/12=4a⁴/12

となります。よって、

Ia:Ib:Ic=4:4:1

たわみの公式より、δとIは反比例の関係なので、

δa:δb:δc=1/4:1/4:1=1:1:4

となります。

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03

正解は2です。

単純梁に集中荷重がかかる時の部材のたわみδは
δ=PL³/48EIより
各部材は断面二次モーメントIの逆数に影響してきます。

A:通常通り断面二次モーメントを求めます。
Ia={2a(2a)³}/12=16a⁴/12

B:2つの長方形断面で負担するとみなします。
Ib={a(2a)³}/12+{a(2a)³}/12=16a⁴/12

C:2つの長方形断面で負担するとみなします。
Ic=(2a×a³)/12+(2a×a³)/12=4a⁴/12

したがって

1/Ia:1/Ib:1/Ic=1/4:1/4:1=4:4:1
となります。

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