一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科4(構造) 問77
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問題
一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科4(構造) 問77 (訂正依頼・報告はこちら)
建築基準法における建築物の構造計算に用いる風圧力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 風圧力の計算に用いる速度圧 q は、その地方について定められている基準風速V0の2乗に比例する。
- 基準風速V0は、稀に発生する暴風時の地上10mにおける10分間平均風速に相当する値である。
- ガスト影響係数Gfは、「平坦で障害物がない区域」より「都市化が著しい区域」のほうが大きい。
- 風圧力は、一般に、「外装材に用いる場合」より「構造骨組に用いる場合」のほうが大きい。
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この過去問の解説 (3件)
01
2.正。基準風速Voは30m/s~40m/sの範囲で決められています。
3.正。ガスト影響係数Gfは気流の乱れによる建物の揺れを考慮した割り増し係数で、都市化が極めて著しい区域や、建築物の屋根の平均高さが低い方が大きくなります。
4.誤。風圧力は外装→下地材→胴縁→間柱→構造骨組みと流れていき、この過程で構造骨組に流れた荷重は平均化されます。よって、外装材が最も大きな風圧力を受けることになります。
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02
1:設問通りです
速度圧公式q=0.6EVo²に即しております。
2:設問通りです
基準風速の定義です。
3:設問通りです
ガスト影響係数Gfとは突風などによる揺れを考慮した割り増し係数のことで建築物の屋根の平均高さと地表面粗度区分に応じて値が決まります。
4:誤りです
風圧力は構造上外装材に最も影響を与えます。
それに対して骨組みは仕上げの順番上一番内部にあり風圧力の影響は比較的小さくなります。
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03
速度圧を求める式、q=0.6EV₀² より、基準風速V₀の2乗に比例します。
2. 正しく、記述の通りです。
また、建築基準法第87条第2項より、基準風速は、その地方における過去の台風の記録に基づく風害の程度その他の風の性状に応じて30m/sから46m/sまでの範囲内において国土交通省が定める風速としています。
3. 正しく、記述の通りです。
ガストというのは、突風のことです。ガスト係数というのは、最大の突風が、平均風速の何倍であるのかを表す値で、風荷重を考えるための係数です。
建築物の高さや、軒の高さに比例してガスト係数は大きな値になります。
よって、「平坦で障害物がない区域」より、「都市化が著しい区域」の方が大きくなります。
4. 誤りです。
単位面積当たりの風圧力について、一般的には、
外装材に用いる風圧力>構造骨組みに用いる風圧力
です。外装材は、比較的小さな面に局所的に大きな風圧力がかかる場合があり、構造骨組みには面平均の風荷重がかかっていると考えます。
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