一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科4(構造) 問80

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問題

一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科4(構造) 問80 (訂正依頼・報告はこちら)

木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 構造耐力上主要な柱について、やむを得ず柱の所要断面積の1/3を切り欠きしたので、切り欠きした部分が負担していた力を伝達できるように金物で補強した。
  • 圧縮力と引張力の両方を負担する筋かいとして、厚さ1.5cm、幅9cmの木材を使用した。
  • 国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめたので、小屋組の振れ止めを省略した。
  • 構造耐力上主要な柱の小径を、横架材の相互間の垂直距離に対する割合によらず、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって決定した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1:設問通りです。
柱の切り欠きは原則として柱の小径の1/3以内としますが、やむを得ず1/3を超えて切り欠きを設ける場合は縁応力を伝達できるようにその部分を補強する必要があります。

2:誤りです。
引張力を負担する筋交いは厚さ1.5cm、幅9.0cm以上の木材もしくは径9mm以上の鉄筋を用います。
圧縮材を負担する筋交いは厚さ3.0cm、幅9.0cm以上の木材とします。
したがって圧縮、引張両方を負担するには厚さ3.0cm、幅9.0cm以上の木材とする必要があります。

3:設問通りです
構造計算によらない場合は床組及び隅角部には火打ち材を設け、小屋組には振れ止めを設ける必要があります。

4:設問通りです
令第43条に即しております。
構造計算によらない場合は用途、重量に応じて横架材の相互間の垂直距離の1/33~1/20以上とします。

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02

1. 正しく、記述の通りです。

建築基準法施行令第43条第4項より、木造軸組工法による2階建の建築物において、柱の所要断面の1/3以上を欠き取った場合、その部分を補強しなければなりません。

2. 誤りです。

建築基準法施行令第45条第1項及び第2項より、引っ張り力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材又は径9mm以上の鉄筋を使用したものとしなければなりません。又、圧縮力を負担する筋かいは、厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材を使用したものとしなければなりません。

3. 正しく、記述の通りです。

建築基準法施行令第46条第3項より、床組及び小屋ばり組の隅角には火打材を使用し、小屋組には振れ止めを設けなければなりません。
ただし、設問のように、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめられた場合においては、この限りではないと記載されています。

4. 正しく、記述の通りです。

設問は、建築基準法施行令第43条第1項に記載されている内容です。

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03

1.正。正しい記述です。

2.誤。圧縮力を負担することのできる筋かいは厚さ3cm以上、幅9cm以上の木材です。

3.正。床組及び小屋組の隅角には、木板その他これに類するもの(火打材を含む)を打ち付け、小屋組みには振れ止めを設けなければなりません。

4.正。正しい記述です。

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