一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科5(施工) 問113

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問題

一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科5(施工) 問113 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 溶接部の清掃において、母材の溶接面について付着物の確認を行ったところ、固着したミルスケールがあったが、溶接に支障とならなかったので、除去しなかった。
  • 工事現場において、H形鋼の梁と柱との接合に当たり、梁ウェブを高力ボルト接合とし梁フランジを溶接接合とする混用継手で、梁せいや梁フランジ厚が大きくなく、溶接部に割れ等の欠陥が生じるおそれがないと判断し、高力ボルトを締め付けた後に溶接を行った。
  • 溶融亜鉛めっきを施した鉄骨の接合部の摩擦面については、すべり係数が0.40以上確保することができるように、特記がなかったので、りん酸塩処理を行った。
  • 鉄骨の製作精度の管理において、特記がなかったので、鉄骨精度検査基準((一社)日本建築学会「建築工事標準仕様書鉄骨工事付則6」)に従い、柱の長さについては、10m未満であったので、柱の長さの管理許容差を ±5mmとした。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

1:設問通りです
固着したミルスケール(鋼材を熱間圧延する時に生じる黒い酸化被膜)は、開先(突合せ溶接における突合せ部の溝)やその周辺では除去をしなくてよいです。

2:設問通りです
混用継手の場合は、原則として高力ボルトを先に締め付けてから溶接を行います。

3:設問通りです
溶融亜鉛めっき鋼は軽いブラスト処理(すべり係数0.4以上)でよいため、りん酸塩処理の他にもサンドブラスト処理も可能です。

4:±5mmが誤りです。
鉄骨精度検査基準によると、柱の長さの管理許容差を ±3mmとします。

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02

この問題は鉄骨工事に関する問題です。

コンクリート工事と同じく数値が多く出題される分野のため、繰り返し学習して覚えていきましょう。

選択肢1. 溶接部の清掃において、母材の溶接面について付着物の確認を行ったところ、固着したミルスケールがあったが、溶接に支障とならなかったので、除去しなかった。

正しいです。

鉄骨部材の溶接部の清掃において、母材の表面に固着したミルスケールを確認したとしても溶接の支障とならないため除去しなくてもよいです。

選択肢2. 工事現場において、H形鋼の梁と柱との接合に当たり、梁ウェブを高力ボルト接合とし梁フランジを溶接接合とする混用継手で、梁せいや梁フランジ厚が大きくなく、溶接部に割れ等の欠陥が生じるおそれがないと判断し、高力ボルトを締め付けた後に溶接を行った。

正しいです。

H型鋼梁と柱の混合継手(高力ボルト接合と溶接接合の併用)は高力ボルトを締め付けた後に溶接を行うことが適切な施工方法です。

選択肢3. 溶融亜鉛めっきを施した鉄骨の接合部の摩擦面については、すべり係数が0.40以上確保することができるように、特記がなかったので、りん酸塩処理を行った。

正しいです。

溶融亜鉛めっきを施した部材の摩擦面は0.40以上のすべり係数が必要であり、処理方法はブラスト処理又はりん酸塩処理のどちらかで行う必要があります。

選択肢4. 鉄骨の製作精度の管理において、特記がなかったので、鉄骨精度検査基準((一社)日本建築学会「建築工事標準仕様書鉄骨工事付則6」)に従い、柱の長さについては、10m未満であったので、柱の長さの管理許容差を ±5mmとした。

誤りです。

鉄骨の柱の長さの管理許容差については、長さ10m未満の場合±3mmとします。

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03

1.正しい記述です。

2.正しい記述です。

3.正しい記述です。

4.柱の長さが10m未満の場合、管理許容差は3mmとなり、10m以上の場合4mmとなります。

参考になった数10