一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科1(計画) 問14
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問題
一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科1(計画) 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
事務所ビルに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ジョンソン・ワックス・ビル(アメリカ、1936年)の 2 層吹抜けの執務スペースでは、天井付近が広がった樹木状の柱や柱頭まわりの天窓、ハイサイドライトによって、内部に自然を再現している。
- フォード財団本部ビル(アメリカ、1967年)は、ビル内部に豊かな植栽が施されたアトリウムをもち、各フロアの執務スペースはアトリウムをL字型に囲むように配置されている。
- 丸の内ビルディング(東京都、2002年)の高層階のオフィスゾーンは、中央にアトリウムを設け、事務室沿いの廊下をアトリウムに面して配置しており、その廊下から建築物のどこの位置に自分がいるのかを把握することができる。
- ROKI Global Innovation Center(静岡県、2013年)は、執務スペースが階段状に積層する立体的なワンルーム空間に、ガラスをはめこんだ木と鉄のハイブリッドトラスの屋根をかけ、自然光を通すフィルターを使用した天幕を設けている。
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この過去問の解説 (3件)
01
ジョンソン・ワックス・ビルはフランク・ロイド・ライトの設計で柱脚から柱頭に向かって広がる樹状の柱が特徴です。
2[正]
フォード財団本部ビルはケビン・ローチ/ジョン・ディンケルーの設計で吹抜けの庭園付きアトリウムが特徴です。
3[誤]
丸の内ビルディングは三菱地所設計で低層部では旧丸ビルの十字アーケードを継承しアトリウムを配置しています。
オフィス階にはアトリウムが無いため誤りです。
4[正]
ROKI Global Innovation Centerは小堀哲夫の設計で木格子と鉄によるハイブリッドトラスとフィルターのドーム状屋根が特徴です。
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02
設問の通りです。
ジョンソン・ワックス・ビル(アメリカ、1936年)は、洗剤販売会社の本社ビルとして建てられました。執務スペースは2層吹抜け空間で、天井付近で広がる蓮の葉をイメージした柱が連続しているのが特徴です。また、その蓮の葉と葉の間はガラスチューブのトップライトになっており、自然光が降り注ぐ空間となっています。
2 [正]
設問の通りです。
フォード財団本部ビル(アメリカ、1967年)は、室内に庭園付きアトリウムを設けるという考え方を最初に示した先駆的オフィスビルとして建てられました。各フロアの執務スペースはアトリウムを囲むようにして配置され、繋がりや連帯感を意図した設計となっています。
3 [誤]
現在の丸の内ビルディングは、1923年に建設された地上9階・地下1階の旧丸ビルを、2002年に地上37階・地下4階の超高層オフィスビルに建て替えたものです。旧丸ビルは、全階にわたる大きなアトリウムを有し、上層階の事務室沿いの廊下をそれに面して配置していましたが、建て替えに際して吹抜けは、旧館の構成を踏襲した下層階のみ配し、事務室のある上層階には設けられていません。
4 [正]
設問の通りです。
ROKI Global Innovation Center(静岡県、2013年)は、自然と一体化しその大部分を覆うカーテンウォールが特徴的な建築物です。カーテンウォールは、トラスの組み合わせで構成され、ゆるやかなカーブを描いており、天井となる部分には自然光を通す天幕フィルターが設けられています。
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03
事務所内の約2700㎡の大空間に林立する柱が特徴的なオフィスです。設計はフランク・ロイド・ライトです。
2.〇
コの字型をしたオフィスビルが大規模のアトリウムを囲み、アトリウムには樹木が生い茂っています。天窓からの自然光を取り入れ、省エネも図っています。
3.×
旧丸の内ビルディングの3層構成で、敷地街区周辺の街路に連続したアトリウムが設けられてあります。高層階のオフィスゾーンにアトリウムはありません。
4.〇
設問通りです。自社製フィルターでドーム状の屋根を覆っており、フィルターを通じて天気の変化を感じられるほか、風を取り込むデザインも特徴的です。
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