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一級建築士の過去問 令和2年(2020年) 学科2(環境・設備) 問22

問題

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[ 設定等 ]
外壁の熱貫流率に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
   1 .
外壁の熱貫流率は、外壁と屋根や床等との取合い部における熱伝導を考慮しない場合、一般に、構造体の室内側で断熱するよりも室外側で断熱するほうが小さくなる。
   2 .
外壁を構成する各部材の熱伝導抵抗が大きくなると、一般に、熱貫流率は小さくなる。
   3 .
外壁表面の放射率が大きくなると、一般に、熱貫流率は大きくなる。
   4 .
屋外の風速が大きくなると、一般に、熱貫流率は大きくなる。
( 一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科2(環境・設備) 問22 )
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この過去問の解説 (3件)

11
1 [誤]
熱貫流率Kとは、熱貫流抵抗Rtの逆数として求められ、室内側及び屋外側の表面での熱伝達と壁面を構成している各部材の熱伝導を含む、壁体全体の単位面積当たりの電熱の割合です。
Rt=1/K = 1/αi + (d1/λ1 + d2/λ2・・・dn/λn) + 1/α0(㎡・K/W)
Rt:熱貫流抵抗
K:熱貫流率
αi:室内側の熱伝達率
α0:室外側の熱伝達率
d:壁体各部の厚さ
λ:壁体各部の熱伝導率
d1/λ1~dn/λn:壁体各部の熱伝導抵抗
断熱材の位置を替えることは、構成部材d1/λ1~dn/λnが同じであれば、並び替えであることから熱貫流率は同じとなります。

2・3・4 [正]
設問の通りです。
熱は、壁体の両側に温度差があると、高温側から低温側へ熱が流れます。
壁体表面を出入りする「熱伝達」→壁体の表面から裏面への「熱伝導」→再び壁体裏面での「熱伝達」となり、この一連の熱の流れを総合して「熱貫流」といい、熱貫流率が小さいほど熱が伝わりにくいことを示します。

上記の内容を踏まえ、各設問に当てはめると、
熱伝導とは材料内の熱の伝わりやすさを示す割合です。その「抵抗」が大きいということは熱を伝えにくいため、熱貫流率は小さくなります。

熱伝達に「対流熱」と「放射熱」が含まれます。放射率が大きいということは熱伝達も大きいため、熱貫流率は大きくなります。

表面にあたる風速が大きいほど、熱伝達率が大きい(熱が伝わりやすい)ため、熱貫流率は大きくなります。

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9
1[誤]
熱貫流率は構成部材が同じである場合、並び替えても変化しません。よって誤りです。
2[正]
熱貫流率は熱貫流抵抗の逆数です。熱貫流抵抗は各部材の熱伝導抵抗の和であるため、各部材の熱伝導抵抗が大きくなると熱貫流率は小さくなります。
3[正]
外壁表面の放射率が大きくなると熱伝達率は大きくなるため熱貫流率は大きくなります。
4[正]
風速が大きくなると対流熱伝達率が大きくなるため熱貫流率は大きくなります。

6
q=K(ti-to)・・・①
[q:貫流熱流、K:熱貫流率、ti:室温、to:外気温]
K=1/R・・・②(R=ri+rk+ro)
[R:熱貫流抵抗、ri:室内側熱伝達抵抗、rk:壁の熱伝導抵抗、ro:室外側熱伝達抵抗]

1.×
諸条件が同じである場合、熱貫流率は同じです。

2.〇
②より、逆数のため熱貫流率は小さくなります。

3.〇
放射における熱伝達率を考えると、
qr=αr(tf-ts)から、αr=qr/(tf-ts)・・・③
[qr:熱流、αr:放射熱伝達率、ts:壁体表面温度、tf:周囲の空気温度]

放射熱伝達率αrは、個体の表面温度、放射率によって変化することから、③の式の分子に放射率があることがわかります。
したがって、放射率が大きくなると熱伝達率が高くなります・・・④
また、②の熱伝達抵抗(ri,r0)は熱伝達率αの逆数で表されることから、「αが大きければRは小さくなり、Kは大きくなる」ことがわかります。・・・⑤
④⑤から、放射率を大きくすれば熱貫流率Kが大きくなります。

4.〇
熱伝達率は対流(風速)の影響が大きいです。
屋外のαo=23~35W/(㎡・K)、屋内のαi=7~9W/(㎡・K)をみても、風速のある屋外の方が熱伝達率が大きいことがわかります。
また、「熱の伝達・伝導・伝達」を合わせたものが熱貫流なので、伝達率が大きくなれば貫流率も大きくなります。

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