一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科2(環境・設備) 問25
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問題
一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科2(環境・設備) 問25 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物における防火・防災に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 安全区画を自然排煙とする場合、避難方向と同一の方向に排煙口を設けることが望ましい。
- 大規模店舗の売場内に防火区画(面積区画)を設ける場合の階段配置について、防火区画された売場ごとの避難時間と避難扉幅当たりの避難者人数が概ね均等になるように計画することが望ましい。
- 自然排煙の排煙量は、煙層の温度と厚さに依存し、煙層の温度が低いときや天井高が低いときにおいては排煙効果が小さい。
- 病院等で採用される水平避難方式は、階段での自力避難が困難な者などを出火したエリアから隣接する防火区画されたエリアへ移動させ、避難時間の余裕を生み出したうえで、介助避難させる方法である。
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この過去問の解説 (3件)
01
機械で煙の流れを制御できない自然排煙は、避難方向と反対に煙が流れるようにすべきです。
避難先で、煙を吸い込んでしまう恐れがあります。
2.〇
設問通りです。
偏りがあれば混乱が生じやすくなります。
ちなみに「建築基準法は在室者の避難」、「消防法は消火活動」を主目的とされています。
3.〇
煙層の厚さ(降下の速さ)は、煙の発生量に大きく左右されます。
また、天井が高い場合、特に吹抜け等は煙突効果が期待できるため、排煙量が高まります。
4.〇
水平避難方式とは、一つの階を複数ゾーンに区画し、火災の発生していないゾーンに水平移動することで、安全を確保する方法です。
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02
排煙口は、避難する方向と煙の流動する方向が反対になるように配置します。廊下に排煙口を設ける場合は、安全性能を高く求められる区画である付室や階段へできるだけ煙を近づけないように配置します。
2 [正]
設問の通りです。
大規模店舗の売場内に防火区画(面積区画)を設ける場合の階段配置については、防火区画された売場ごとの避難時間と避難扉幅当たりの避難者人数が概ね均等になるように計画します。
3 [正]
設問の通りです。
自然排煙は煙の浮力により排煙を行うものであるため、
①煙層の温度が低い場合
②天井が低い場合
③給気経路が明確でない場合
については必ずしも有効な排煙効果を期待できません。
4 [正]
設問の通りです。
水平避難とは1つの階を複数の防火区画に分割して、出火した区画から他の区画へ一時的に水平移動により避難する方法です。病院などで自力による階段避難が困難な在室者が多い施設で採用されます。
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03
排煙口は避難方向と反対になるように配置します。避難方向と逆方向に煙の流れをつくり、避難経路への煙の侵入を防ぐようにします。
設問では避難方向と同一の方向とありますので誤りです。
2[正]
特定の階段に避難者が集中することを避けるため、防火区画された売場ごとの避難時間と避難扉幅当たりの避難者人数が概ね均等になるように計画することが望ましいです。
3[正]
煙は温度が高いほど、動きが少ないほど安定します。自然排煙では煙層の温度が低いときや天井高が低いときにおいては排煙効果が小さくなります。
4[正]
水平避難方式は1つの階を複数のエリアに水平に区画し、火災の発生していないエリアに移動することで安全を確保する避難方式です。自力での移動が困難な高齢者や幼児が利用する施設において有効な避難方式です。
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