一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科4(構造) 問89

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問題

一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科4(構造) 問89 (訂正依頼・報告はこちら)

土質及び地盤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 砂のせん断力に対する抵抗力の大きさは、標準貫入試験で得られるN値と相関関係にある。
  • 粘土の変形特性は、一般に、粘土中に含まれる水分量と関係がある。
  • 締固め工法による地盤改良は、一般に、液状化対策としての効果はない。
  • 地盤の極限鉛直支持力は、一般に、土のせん断破壊が生じることにより決定される。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

1.設問の通りです。
砂のN値が大きくなると内部摩擦角が大きくなるので、せん断抵抗力も大きくなります。

2.設問の通りです。
粘性土は水分量によって変形の度合が変わります。

3.設問の記述は誤りです。
液状化対策となり得る地盤改良には、締固め工法、深層混合処理工法、ドレーン工法などがある為、誤りです。

4.設問の通りです。
地盤の極限鉛直支持力は、基礎底面下に起こるすべり面のせん断による破壊によって決まります。

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02

正解は3です。

1.〇

標準貫入試験でのN値が大きくなると内部摩擦角が大きくなり、砂のせん断力も大きくなります。

2.〇

粘土は変形特性は水分量によって異なります。水分量が多くなると変形しやすいです。

3.✕

締固め工法は、液状化対策としての地盤改良の方法の一つです。よって誤りです。

4.〇

地盤の極限鉛直支持力は、土のせん断破壊によって決定されます。

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03

この問題は土質及び地盤に関する問題です。土の支持力の考え方をしっかり理解しましょう。

選択肢1. 砂のせん断力に対する抵抗力の大きさは、標準貫入試験で得られるN値と相関関係にある。

正しいです。

標準貫入試験により得られるN値が大きくなると内部摩擦角が大きくなり、砂のせん断強さに影響します。

選択肢2. 粘土の変形特性は、一般に、粘土中に含まれる水分量と関係がある。

正しいです。

粘性土の含水比の大小により土の状態が変わるため、土の水分量と変形特性は関係があります。

選択肢3. 締固め工法による地盤改良は、一般に、液状化対策としての効果はない。

誤りです。

地盤に作用する圧縮力が大きいほど液状化現象は起こりにくいため、締固め工法は液状化現象に効果があります。

選択肢4. 地盤の極限鉛直支持力は、一般に、土のせん断破壊が生じることにより決定される。

正しいです。

土はせん断応力度がある値に達すると土の面にすべりを起こし、せん断破壊を起こします。その際の支持力を極限鉛直支持力です。

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