一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科4(構造) 問90

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問題

一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科4(構造) 問90 (訂正依頼・報告はこちら)

基礎の設計のための地盤調査に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 基礎を支持する砂礫層直下の粘性土層の圧密沈下の特性を把握するために、粘性土の乱さない試料をサンプリングして、一軸圧縮試験を実施した。
  • 事前調査の結果、地層の構成が推定できなかったので、予備調査を実施した後に、本調査のボーリングの位置及び数量を決定した。
  • 液状化のおそれがある埋立て土層があったので、地下水位調査と粒度試験を実施した。
  • 高層建築物の耐震設計上必要となる地盤特性を調査するために、PS検層を実施した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1.✕

圧密沈下の特性は、圧密試験で測定できます。

また、一軸圧縮試験では、粘性土の一軸圧縮強度、粘着力、変形係数などが測定できます。

2.〇

事前調査の結果、土層が推定出来ない場合は、予備調査を行い本調査のボーリングの位置、数量を決定します。

3.〇

液状化のおそれのある土層の場合は、地下水位調査と粒度試験を実施します。

4.〇

PS検層は、ボーリング孔を用いて地盤を伝搬する時間から速度値を求める速度検層の一種で、耐震設計に必要な地盤特性を調査できます。

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02

正解は1です。

1.設問の記述は誤りです。
支持層の下部に粘性土層が位置する場合、圧密沈下の特性を把握するには、圧密試験を行います。

2.設問の通りです。
事前調査で敷地地盤の特徴が十分に把握できない場合、予備調査を実施し、地層の概要を確認し、本調査のボーリング位置、データ数を確保するように計画します。

3.設問の通りです。
液状化のおそれのある地盤状況を知る為には、地下水位の計測、標準貫入試験、粒度試験を行います。

4.設問の通りです。
動的設計を行う調査としてPS検層があります。

参考になった数6

03

この問題は基礎の設計のための地盤調査に関する問題です。地盤調査の方法や特徴をしっかり理解しましょう。

選択肢1. 基礎を支持する砂礫層直下の粘性土層の圧密沈下の特性を把握するために、粘性土の乱さない試料をサンプリングして、一軸圧縮試験を実施した。

誤りです。

一軸圧縮試験に適する土質は粘性土であるが、推定・測定できることは摩擦力、粘着力、変形係数などであり圧密沈下の特性を把握することはできません。

選択肢2. 事前調査の結果、地層の構成が推定できなかったので、予備調査を実施した後に、本調査のボーリングの位置及び数量を決定した。

正しいです。

事前調査により地層の構成が推定できない場合、土質・地質等の状況の把握をするために予備調査を行い、本調査のボーリング位置や数量を計画します。

選択肢3. 液状化のおそれがある埋立て土層があったので、地下水位調査と粒度試験を実施した。

正しいです。

液状化のおそれがある土層は地下水位調査や粒度試験に実施により調査することが可能です。

選択肢4. 高層建築物の耐震設計上必要となる地盤特性を調査するために、PS検層を実施した。

正しいです。

PS検層を実施することで耐震設計、免振設計等の検討に必要な地盤特性のデータを得ることが可能です。

参考になった数1