一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科5(施工) 問114

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問題

一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科5(施工) 問114 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 受入検査において、完全溶込み溶接部の超音波探傷検査については、特記がなかったので、抜取検査により実施した。
  • 鉄骨の建方精度の管理において、特記がなかったので、柱の各節の倒れの管理許容差を、節の 1/700 以下、かつ、20 mm 以下とした。
  • 建方作業において、溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトは、高力ボルトを使用して全数締め付けた。
  • 溶接作業において、作業場所の気温が −2 ℃ であったので、溶接線より両側約 100 mm の範囲の母材部分を加熱して溶接した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1.設問の通りです。
受入検査において、溶接部の内部欠陥の検査方法は、特記がない場合、超音波探傷検査による抜取検査を行います。

2.設問の記述は誤りです。
柱の倒れの管理許容差は、特記のない場合、高さの1/1000以下、かつ10㎜以下です。
柱の倒れの限界許容差は、特記のない場合、高さの1/700以下、かつ15㎜以下です。

3.設問の通りです。
エレクションピースに使用する仮ボルトは、高力ボルトを使用して全数締め付けます。

4.設問の通りです。
溶接作業は、作業場所の気温が−5℃以上、5℃以下の場合は、溶接の前に溶接線の両側約100㎜の範囲まで加熱を行います。

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02

1[正]
超音波探傷検査は特記がない場合、抜取検査によってロットを構成して実施します。
2[誤]
柱の倒れの管理許容差は節の1/1000以下かつ10mm以内とします。従って誤りです。
なお限界許容差は節の1/700以下かつ15mm以下とすることができます。
3[正]
溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトは高力ボルトとし、全数締め付けます。
4[正]
溶接作業時の気温がー5℃~5℃においては接合部より100mmの範囲の母材部分を加熱して溶接できます。またー5℃を下回る場合は溶接を行ってはなりません。

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03

この問題は鉄骨工事に関する問題です。溶接やボルト締めについては細かい決まり事が多いため、しっかり理解できるよう繰り返し学習しましょう。

選択肢1. 受入検査において、完全溶込み溶接部の超音波探傷検査については、特記がなかったので、抜取検査により実施した。

正しいです。

溶接部の超音波探傷検査は抜き取り検査にて実施します。

選択肢2. 鉄骨の建方精度の管理において、特記がなかったので、柱の各節の倒れの管理許容差を、節の 1/700 以下、かつ、20 mm 以下とした。

誤りです。

柱の倒れの管理許容差は1/1000以下かつ10mm以下、限界許容差は1/700以下かつ15mm以下です。

選択肢3. 建方作業において、溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトは、高力ボルトを使用して全数締め付けた。

正しいです。

エレクションピースに用いる仮ボルトは高力ボルトとし、全数締め付けることが適切です。

選択肢4. 溶接作業において、作業場所の気温が −2 ℃ であったので、溶接線より両側約 100 mm の範囲の母材部分を加熱して溶接した。

正しいです。

気温が-5℃未満の場合溶接作業をしてはなりませんが、-5℃以上5℃以下の場合接合部より両側100mmの範囲で母材を加熱すれば溶接作業が可能です。

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