一級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科2(環境・設備) 問22
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問題
一級建築士試験 令和3年(2021年) 学科2(環境・設備) 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
室内の温熱環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 予測平均温冷感申告(PMV)の値が0に近づくに従って、予測不満足者率(PPD)は高くなる。
- 平均放射温度(MRT)は、グローブ温度、空気温度及び気流速度から求められる。
- 冷たい壁面による不快感を生じさせないためには、放射の不均一性(放射温度の差)を10℃未満にすることが望ましい。
- 着席安静時における日本人の平均的な体格の成人男性の代謝量は、約100W/人である。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は適切に用語を理解し、合わせて数値を覚える必要があります。
不適当です。
予測平均温冷感申告(PMV)は、極端に暑くもないし、寒くもない熱的中立に近い状態で大多数の人が感じる温冷感の平均値を理論的に予測した温熱指標です。
予測不満足者率(PPD)は、予測平均温冷感申告(PMV)の値が0に近づくにしたがって低くなります。
適当です。
平均放射温度(MRT)はグローブ温度、空気温度、気流速度(風速)により求められます。
適当です。
放射温度の差が大きいと、均一ではない放射が生じるため平均放射温度が適切な数値でも不快に感じることがあります。
そのため放射温度の差を10℃未満とすることが望ましいです。
適当です。
日本人の平均的な体格の成人男性の着席安静時の代謝量は約100W/人です。
用語と数値をそれぞれ覚えるのではなく、セットで覚えるようにしましょう。
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02
数値の意味を覚えることはもちろん、数値が大きい方がよいのか、小さい方がよいのかまで理解しておきましょう。
正しいです。
予想不満足者率(PPD)とは、予測平均温冷感申告(PMV)で求められた環境で熱的に不快に感じる人の割合のことです。
PMVの値は「−3」で(寒くて)不快と感じ、「+3」で(暑くて)不快と感じます。0に近づくほど快適とされ、「−0.5~+0.5」程度が快適環境とされます。
PMVの値が0から遠ざかるほど不満足者が多くなるので、PPDの値も大きくなります。
正しいです。
平均放射温度(MRT)は、全方位からの放射を平均した温度です。
グローブ温度、空気温度及び気流速度から求められます。
正しいです。
人が感じる熱放射の不均一性の限界はISOで定められており、冷たい壁面では10℃以内、暖かい天井では5℃以内とされています。
正しいです。
着席安静時における成人の代謝量は、体表面積当たり58W/m2とされています。
成人の体表面積は約1.7m2なので、58 W/m2 × 1.7m2 ≒ 100W となります。
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03
この問題は室内の温熱環境に関する問題です。
覚える数値や用語が多い分野となります。繰り返し学習し、適切に解答できるようにしていきましょう。
誤りです。
PMV(予測平均温冷感申告)とは、6要素を考慮した総合温熱環境指標のことであり、評価指数が0に近づくほど、「快適」となります。
よって、評価指数が0に近づくほど、PPD(予測不満足者率)は低くなります。
正しいです。
MRT(平均放射温度)とは、放射の影響を考慮した温度であり、グローブ温度、空気温度、気流速度から求められます。
正しいです。
冷たい窓や壁に対する放射の不均一性の限界は10℃未満としています。
正しいです。
着座安静状態における成人の代謝量は、概ね100W/人程度とされています。
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