一級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科2(環境・設備) 問23
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問題
一級建築士試験 令和3年(2021年) 学科2(環境・設備) 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 静止型の全熱交換器を採用する場合、全熱交換素子の通気抵抗が大きいので、一般に、給気側と排気側の両方に送風機が必要となる。
- 汚染空気が周囲から流入してはならない手術室やクリーンルーム等においては、第二種機械換気方式又は室内の気圧を周囲より高くした第一種機械換気方式とする。
- 住宅の全般換気をトイレ、浴室、台所等の水まわり部分からのファンによる排気によって行う場合、居室に設ける自然給気口は、温熱環境に影響を及ぼさないように、床面から0.5m以下に設置することが望ましい。
- 建築物が風圧力のみによって換気される場合、その換気量は、外部風向と開口条件が同じであれば、概ね外部風速に比例する。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は機器の仕組みを適切に把握する必要があります。
適当です。
静止型の全熱交換器は、所定の間隔をあけて伝熱版を積層し、その間に給気と排気を交互に流すことで熱と湿気を回収します。
そして静止型の全熱交換器は通気抵抗が大きいため、給気・排気の両側に送風機を設置する必要があります。
適当です。
手術室やクリーンルームでは、汚染空気が外部から流入してこないように内部を正圧にする必要があります。
そのため第二種機械換気方式又は室内の気圧を周囲より高くした第一種機械換気方式とするのが一般的です。
不適当です。
住宅の全般換気をトイレ、浴室、台所等の水まわりからファンによる排気を行う場合の自然給気口は、居住域に外気が直接流入して室の温熱環境を乱さないように、床上1.6m以上に設けるのが望ましいです。
適当です。
風圧力による換気量は、外部風向きと開口条件が同じであれば外部風速にほぼ比例します。
この分野は文章でただ覚えるよりも理屈を的確に抑えることで記憶に残りやすくなるのでオススメです。
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02
用語と式を覚えておきましょう。特に公式は、覚えておくと解答を導きやすくなります。
正しいです。
全熱交換器には、回転型と静止型があります。
回転型は、全熱交換器のローターを回転させ、排気から給気に熱回収します。
静止型は、特殊加工紙の仕切板と間隔板で構成されており、全熱交換器自体に空気を通過させるための送風機が必要となります。
正しいです。
手術室やクリーンルーム等は、第二種機械換気方式又は第一種機械換気方式が適切です。
こちらが誤りです。
一般的に、トイレや浴室、台所などの水回り部分による機械換気では、給気口から排気口まで吹き溜まりができないように考慮し、給気口の設置高さは床面から1,600~1,800mm程度とします。
正しいです。
自然換気量は、流量係数、開口部面積、風速に比例します。
また、内外部圧力の差、風圧係数の差、開口部の高さの差、内外部の温度の差の平方根に比例します。
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03
この問題は、換気に関する問題です。
換気の仕組みや特徴をしっかり理解することがポイントとなります。
正しいです。
全熱交換機では、給気経路と排気経路を特殊なフィルターを介して交差させて、室空気の温度と湿度を給気側に移し変えて換気します。
静止型の全熱交換機は、通気抵抗が大きいため、給気・排気の両側に送風機を設置する必要があります。
正しいです。
手術室やクリーンルームは、汚染空気が外部から入り込まないように正圧に保つことが必要です。
よって、換気は第二種換気設備、又は、室内の気圧を高くした第一種換気設備を用います。
誤りです。
住宅の全般換気を台所・トイレ・浴室からの排気によって行う場合、居室の温熱環境に影響を及ぼさないようにするため、居室に設ける給気口は床から1.6m以上の高さに設けることが望ましいです。
正しいです。
風圧力のみによる換気では、外部風向と開口条件が同じ場合、換気量は外部風速にほぼ比例します。
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