一級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科2(環境・設備) 問24
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問題
一級建築士試験 令和3年(2021年) 学科2(環境・設備) 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物の伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 冬期において、二重サッシの間の結露を防止するためには、屋外側よりも室内側のサッシの気密性能を高くするとよい。
- 室内の壁表面における自然対流熱伝達率は、壁表面と室内空気との温度差が大きくなるほど高くなる。
- 繊維系断熱材は、含水率が増加すると水の熱伝導抵抗が加わるので、断熱性能が向上する。
- 複層ガラスにおいて、Low-Eガラスを屋外側に用いると、室内側に用いる場合に比べて遮熱性が高まる。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題はそれぞれの現象をしっかりと理解する必要があります。
適当です。
二重サッシは室内側から高湿度の空気が入ることで結露が発生することがあります。
そのため、屋外側よりも室内側のサッシの気密性能を高くする方が好ましいです。
適当です。
自然対流熱伝達率は、壁面近くにおいて壁表面温度と室内空気との温度差によって空気の流れが生じるので、温度差が大きいほど高くなります。
不適当です。
水と空気では熱伝導率は水の方が高いため、含水率が増加すると熱が伝わりやすくなり、断熱性能は低下します。
適当です。
Low-Eガラスは、遠赤外線の放射率が低く、反射率が高い膜をガラス表面にコーティングし日射遮蔽生と断熱性を向上させたガラスです。
そのため屋外側に設ける方が室内側に用いる場合に比べて遮熱性が高まります。
文章でただ覚えるのではなく、現象をしっかり理解することで応用にも対応できるようになるのでオススメです。
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02
サッシの種類と特徴、伝熱の公式などを理解しておきましょう。
正しいです。
住宅において二重サッシ間の内部結露を防止するためには、屋外側よりも室内側のサッシの気密性能を高くするとよいです。
正しいです。
自然対流熱伝達率は、物体の高さや周囲空気との温度差によって変化します。物体の高さが小さいほど、また温度差が大きいほど、自然対流熱伝達率の値は大きくなります。
こちらが誤りです。
断熱材には、グラスウールに代表される無機繊維系断熱材と、ロックウールを主原料とした鉱物繊維系断熱材があります。
断熱材に含まれる空気によって断熱性能を発揮するので、どちらも含水率が高くなると断熱性は著しく低下します。
正しいです。
Low-E複層ガラスは、複層ガラスの一方のガラスの表面に金属膜コーティングをすることで日射の長波長域の反射率を高めたものです。
室内側ガラスにコーティングすると日射遮蔽性が高まり、屋外側ガラスにコーティングすると断熱性が高まります。
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03
この問題は、建築物の電熱に関する問題です。
熱の伝わり方の基本や特徴を整理することがポイントです。
正しいです。
二重サッシ内の結露は、室内側からの高湿度の空気が二重サッシ内に流入し、その空気が冷たくなった窓ガラスに触れることによって発生します。
よって、室内側の二重サッシの機密性を高くし、高湿度の空気の流入を防止することで、結露は発生しにくくなります。
正しいです。
熱伝達とは、固体表面と周囲流体との間の熱移動の一つであるため、壁表面の自然対流熱伝達率は、壁表面と室内空気の温度差が大きくなるほど高くなります。
誤りです。
繊維系断熱材は、含水率が増加すると、熱伝導抵抗が低くなるため、断熱性能が低下します。
正しいです。
Low−Eガラスとは、ガラス表面に金属幕をコーティングし、日射の赤外線の反射率を高めたガラスです。
よって、Low−Eガラスを屋外側に用いると、室内側に用いる場合と比べて遮熱性が向上します。
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