一級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科2(環境・設備) 問30
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問題
一級建築士試験 令和3年(2021年) 学科2(環境・設備) 問30 (訂正依頼・報告はこちら)
音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 音の大きさの感覚量は、音圧レベルが一定の場合、低音域で小さく、10kHz付近で最大となる。
- 防音塀は、音の回折による減衰を利用して、騒音を低減化するものであり、一般に、低音域よりも高音域において有効である。
- 無限大の面音源から放射された音は、距離減衰することなく伝搬する。
- 室内の平均吸音率が大きい場合、セイビン(Sabine)の残響式により求めた残響時間は、アイリング(Eyring)の残響式により求めたものに比べると、長くなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は用語とその内容について適切に覚える必要があります。
不適当です。
音の大きさの感覚量は音圧レベルが一定の場合、低音域で小さく、4kHz付近で最大となります。
適当です。
防音壁は音の回折による減衰を利用して、騒音を低減化するものですが、高周波音ほど回折現象が生じにくいため高音の方が効果が高いです。
適当です。
点音源は距離の2乗に反比例して音の強さが減少しますが、
面音源は距離による減衰は期待できません。
適当です。
セイビン(Sabine)の残響式により求めた残響時間は平均吸音率の高い室では実際よりも長くなります。
そしてアイリング(Eyring)の残響式により求めたものに比べて長くなります。
この分野では覚えるべき用語とても多いので1つ1つ整理して覚える必要があります。
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02
1.誤りです。
音の大きさの可聴範囲は、概ね20~20,000Hz(20kHz)の範囲であり、音の大きさの感覚量は、3,000~4,000Hz付近で最大となります。
2.正しいです。
防音塀は、音の回析による減衰を利用して騒音を低減化させることができ、低音域よりも高音域の方が有効です。
3.正しいです。
点音源や線音源の音の強さは、距離によって減衰しますが、面音源の音の強さはほとんど減衰しません。
4.正しいです。
室内平均吸音率が大きい場合、セイビンの残響式による残響時間はアイリングの残響式による残響時間よりも長くなります。
アイリングの式は、室内平均吸音率が大きい場合に適しています。
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03
この設問は、用語の意味だけではなく、その理解度も含め求められています。
誤りです。
音の大きさの感覚量は、低音域で小さく、3~4kHz付近で最大となります。
周波数と音の大きさの感覚量の関係性は等ラウドネス曲線で確認できます。
正しいです。
低音域のほうが周波数の波長が長くなるため、回折が起こりやすくなります。
防音塀は低音域よりも高音域を遮断するのに有効です。
正しいです。
点からの音源(点音源)は球面状に広がり、線状からの音源(線音源)は円筒状に広がりをみせます。面から放射された面音源は、広がらず平行移動するものとなるため、距離減衰することなく伝搬されます。
正しいです。
セイビンの残響式は、吸音力が小さく残響時間の長い室に適した式です。
アイリングの残響式は、室内の平均吸音率が大きい場合に適しています。
式により結果が異なるため、適した式で算出する必要があります。
この単元は用語を覚えるだけでなく、図解で理解を深めることをお勧めします。
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