一級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科2(環境・設備) 問39
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問題
一級建築士試験 令和3年(2021年) 学科2(環境・設備) 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 非常用エレベーターの機械室の床面積は、機械の配置及び管理に支障がない場合においては、昇降路の水平投影面積の2倍以上としなくてもよい。
- 空調用の低圧送風機系統において、同一特性の送風機を2台並列運転させた場合の風量は、一般に、単独運転時の2倍にはならない。
- ヒートポンプ給湯機は、大気中の熱エネルギーを給湯の加熱に利用するもので、冷媒に二酸化炭素を用いたものがある。
- マルチパッケージ型空調機の屋外機は、屋上に集中設置するよりも各階バルコニーに分散設置するほうが、冷媒管が短く、高低差が少なくなるため、一般に、機器の運転効率は低下する。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.正しいです。
非常用エレベーターの機械室の床面積は、昇降路の水平投影面積の2倍以上としなければなりませんが、機械の配置及び管理に支障がない場合においてはこの限りではありません。
2.正しいです。
空調用の送風機を2台並列運転させた場合、風量は送風機の単独運転時の2倍となりますが、風量増加に伴う圧力損失増加により、実際は2倍よりも小さくなります。
3.正しいです。
ヒートポンプ給湯器は大気中の熱エネルギーを給湯の加熱に利用するもので、冷媒に二酸化炭素を用いた自然冷媒ヒートポンプ給湯器が普及しています。
4.誤りです。
マルチパッケージ型空調機の屋外機は、各階バルコニーに配置した方が、冷媒管が短く、高低差も少なくなるため、機器の運転効率は向上します。
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02
この問題では、建築に関する設備を適切に覚える必要があります。
適当です。
非常用エレベーターの機械室の床面積は建築基準法施工令で昇降路の水平投影面積の2倍以上とするように定められていますが、機械の配置及び管理に支障がない場合は適用されません。
適当です。
同一特性の送風機を2台並列運転させた場合の風量は1台運転させた場合の2倍にはなりません。
適当です。
ヒートポンプ給湯機はヒートポンプにより加熱する機器で冷媒に二酸化炭素用いるものはエネルギー消費効率が高いため広く普及しています。
不適当です。
マルチパッケージ型空調機の屋外機の運転効率は、各階バルコニーに分散設置すると冷媒管が短くでき、高低差が少なくなるので向上します。
建築に関する設備は範囲がとても広いので1つ1つ整理して覚えることをオススメします。
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03
この問題は建築設備全般の知識を問う問題です。
正しいです。
(建築基準法施行令129条の9、1項一号)
床面積は、昇降路の水平投影面積の2倍以上とすること。ただし、機械の配置及び管理に支障がない場合においては、この限りでない。
正しいです。
同一特性の送風機を2台並列運転させ、風量のみを増加させた場合、圧力損失が大きくなるために空気は流れにくくなります。
そのため、単独運転の2倍になるわけではありません。
正しいです。
設問のとおり、ヒートポンプ給湯機は、大気中の熱エネルギーを給湯の加熱に利用するものです。冷媒としてフロンを用いず、自然界に存在する二酸化炭素を冷媒に用いることで環境に配慮することができます。
誤りです
マルチパッケージ型空調機の屋外機は、屋上に集中設置するよりも各階バルコニーに分散設置するほうが、冷媒管が短く、高低差が少なくなるため、機器の運転効率は向上します。
各分野ごとにまとめ、整理しておくようにしましょう。
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