一級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科5(施工) 問102
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問題
一級建築士試験 令和3年(2021年) 学科5(施工) 問102 (訂正依頼・報告はこちら)
工事現場の管理等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 設計図書間に相違がある場合の適用の優先順位として最も高いものは、一般に、質問回答書である。
- 公共工事において、特別な要因により工期内に主要な工事材料の日本国内における価格に著しい変動が生じ、請負代金額が不適当となったときは、発注者又は受注者は、請負代金額の変更を請求することができる。
- 発注者から事務所の建築一式工事(請負代金額が7,000万円以上)を請け負った元請業者が当該工事を施工するために置く監理技術者については、当該工事現場に専任の監理技術者補佐を置いた場合であっても、当該工事現場のほかの工事現場の監理技術者を兼務することはできない。
- 産業廃棄物の処理を委託する場合、元請業者は、原則として、廃棄物の量にかかわらず、廃棄物の種類ごと、車両ごとのマニフェストにより、廃棄物が適正に運搬されたこと、処分されたこと及び最終処分されたことを確認する。
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この過去問の解説 (3件)
01
1→適当です。
JASSによります。
優先順位が高いものは、質問回答書です。
2→適当です。
工事請負契約約款によります。
特別な要因があり、価格に著しい変動が生じた場合は、発注者又は受注者は、請負代金額の変更を請求することができます。
3→不適当です。
建設業法、建設業法施行令によります。
監理技術者補佐を置いた場合は、現場数が2まで兼務することができます。
設問文では「兼務することはできない」とあるため、不適当です。
4→適当です。
建設副産物適正処理推進要綱によります。
元請業者は、産業廃棄物の処理を委託する場合は、適切に処分されているかを確認しなければなりません。
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02
工事現場の管理等に関する問題です。
→正
設計図書の優先順位は次の通りです。
1位 質問回答書
2位 現場説明書
3位 特記仕様書
4位 設計図
5位 標準仕様書
→正
設問の通りです。
請負代金を変更するときは、原則として減少部分は監理者の確認を受けた請負代金の内訳書の単価によります。
増額部分については変更時の時価によります。
→誤
2020年10月1日から施行された「改正建設業法」では、条件付きで兼任が認められるようになりました。
監理技術者補佐を置いた場合は、現場数が2まで兼務することができます。
ちなみに兼任が認められる監理技術者は「特例監理技術者」と呼ばれます。
→正
設問の通りです。
元請業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合は、産業廃棄物の発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程における処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければなりません。
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03
正解は「3」です。
1.正しい
設計図書は、
・設計図
・標準仕様書
・特記仕様書
・現場説明書
・質問回答書
の5種類の資料で構成されています。
それらの優先順位については、後から作られたもの、
その現場に特有のものほど、優先順位が高くなります。
具体的には 質問回答書>現場説明書>特記仕様書>設計図>標準仕様書 となります。
2.正しい
建築工事は規模によっては、非常に長期間の契約となることがあります。
長い契約期間のうちに法令の制定や改正、
物価の変動などが発生する場合もありますが、
これらは受注者の責任ではないため請負代金の変更を求めることができます。
公共工事の際も、公共工事標準請負契約約款で定められているため可能です。
3.誤り
監理技術者は工事現場に専任で配属され、施工の技術上の管理を行う技術者です。
しかし業界の人材不足に伴い、2020年の法改正で、
監理技術者補佐を工事現場に専任で配属した場合は
2つまでの工事現場の監理技術者を兼任できるようになりました。
4.正しい
マニフェストは処理を委託した産業廃棄物が、
契約通りに処理されたかを確認するための資料で、
各処理業者に引き渡す際に発行されます。
元請業者は全ての産業廃棄物に対し、
処理方法や荷姿、処理量などを記載したマニフェストを発行し、
処理の管理を行う必要があります。
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