一級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科5(施工) 問116

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問題

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「2」です。

1.正しい

塗膜防水は、ゴム系の防水材と補強布を重ね塗りすることで塗膜を作り、

防水層とする防水工事です。

これらが欠けている部分は浸水のリスクがあるため、

欠けないよう重ね塗りを行う必要があります。

補強布は防水効果を持っているわけではないので50mm程度の重ね幅とし、

防水材は確実に重なるよう100mm程度の重ね幅とします。

2.誤り

改質アスファルトシートによる防水工事は、

防水性のあるアスファルトシートの裏面を溶融させることで、

下地材とシート、シート相互を接着し防水層とする工法です。

下地がプレキャスト部材の場合、

その目地に対して浸水がないよう処理が必要であり、

アスファルトシート張付けに先立ち、

幅300mm程度の増張り用シートを

両端に「100mmずつ」張り付けると規定されています。

3.正しい

保護防水断熱工法は、建物の防水性と断熱性の両方を担保するために

防水層の上に断熱材を敷き込む工法です。

保護防水で用いられる断熱材は公共建築工事標準仕様書により、

押出法ポリスチレンフォーム断熱材3種bAと決められています。

ポリスチレンは圧縮強度は高いですが耐熱性や耐溶剤性に劣るため、

アスファルト防水やシート防水には異なる断熱材を利用します。

4.正しい

保護防水絶縁工法とは下地材と防水層の接着を部分的に行うことで、

下地のひび割れや亀裂により防水層に影響が出ないようにする工法です。

ただし、立ち上がり部分は部分的に接着すると剥離のおそれがあるため、

全面を密着工法とする必要があります。

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02

1→適当です。

JASS8によります。

補強布の重ね幅については50mm以上、防水材の塗継ぎの重ね幅については100mm以上とします。

2→不適当です。

公共建築工事標準仕様書によります。

増張り用シートを両側に100mm程度ずつ張り掛けた絶縁増張りとします。

設問では「50mm」とあるため誤りです。

3→適当です。

建築工事監理指針によります。

押出法ポリスチレンフォームは、密度:1種~3種 圧縮強さ:a種、b種 熱伝導率:A~Dの種類があります。

屋根保護防水密着断熱工法には、ポリスチレンフォーム断熱材3種bA(スキン層付き)を用いることができるため、正しいです。

4→適当です。

建築工事監理指針によります。

平場部の立上り際の500mm程度の部分については、立上り部の1層目のアスファルトルーフィング類をアスファルトを用いた密着張りとします。

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03

防水工事については、

①アスファルト防水

②改質アスファルトシート防水

③合成高分子系シート防水

④塗膜防水

の4種類の工事の特徴、注意点、数値は、最低限覚えてください。

選択肢1. ウレタンゴム系塗膜防水工事において、補強布の重ね幅については50mm以上、防水材の塗継ぎの重ね幅については100mm以上となっていることを確認した。

塗膜防水の特徴の一つです。

補強布は防水効果は期待できないので50mm程度の重ね幅とし、防水材は確実に重なるよう100mm程度の重ね幅とします。

選択肢2. 屋根露出防水密着工法による改質アスファルトシート防水工事において、プレキャストコンクリート部材の接合部の目地については、改質アスファルトシートの張付けに先立ち、増張り用シートを両側に50mm程度ずつ張り掛けた絶縁増張りが行われていることを確認した。

改質アスファルトシート防水工事の特徴の一つです。

増張り用シートを両側に100mm程度ずつ張り掛ける必要があります。

設問の「50mm」では誤りです。

選択肢3. 屋根保護防水密着断熱工法によるアスファルト防水工事に用いる断熱材は、押出法ポリスチレンフォーム断熱材3種bA(スキン層付き)が使用されていることを確認した。

屋根保護防水密着断熱工法には、ポリスチレンフォーム断熱材3種bA(スキン層付き)を用いることができます。

選択肢4. 屋根保護防水絶縁工法によるアスファルト防水工事において、平場部の立上り際の500mm程度の部分については、立上り部の1層目のアスファルトルーフィング類がアスファルトを用いた密着張りとなっていることを確認した。

平場部の立上り際の500mm程度の部分は、立上り部の1層目のアスファルトルーフィング類をアスファルトを用いた密着張りとします。

まとめ

工法が多種多様なため、記憶と整理が大変な分野です。

最低でも過去問の数値、特徴はつかんでおいてください。

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