一級建築士の過去問 令和3年(2021年) 学科5(施工) 問120
この過去問の解説 (3件)
正解は「2」です。
1.正しい
コンクリート躯体に埋設する貫通配管については、
構造上の弱点になるなどの影響が躯体に出ないように
施工位置を決める必要があります。
なので「多数の管をまとめて横断させない」
「梁の端部(柱端から梁せい寸法以内の範囲)を避ける」
といった手法は、いずれも正しいです。
2.誤り
蒸気の供給管は、蒸気の流れ方向に、
蒸気とともに凝縮水を速やかに排水する必要があります。
公共建築工事標準仕様書では
「蒸気の給気管は原則として先下がり勾配とし、勾配は1/250とする。
先上がり勾配の場合、勾配は1/80とする」
と定められているため、選択肢の記述は不適切です。
3.正しい
ケーブルラックは各種電気や計装のケーブルの束を
配線する際に利用されるラックであり、
その水平支持間隔は公共建築工事標準仕様書にて、
「鋼製であれば2m以下、それ以外は1.5m以下」と定められています。
4.正しい
トラップますは、雨水排水のゴミを溜め、
接続先の汚水排水管が詰まらないようにすると共に、
汚水排水側からの臭気をトラップで食い止める役割を果たします。
従って汚水排水横主管に接続する雨水排水横主管に
トラップますを設ける手法は正しいです。
なお、同じ雨水排水でも雨水排水立管は
汚水排水や通気管と接続することはできませんので注意しましょう。
1→適当です。
公共工事標準仕様書によります。
鉄筋コンクリートの躯体に埋設する合成樹脂製可とう電線管(PF管)については、
・壁付きでない梁の横断配管は、多数の管をまとめて横断させない
・柱際から梁せい寸法以内の範囲での横断を避ける
こととします。
2→不適当です。
公共建築工事標準仕様書によります。
蒸気給気管は
・先上がりでの勾配は1/80
・先下がりでの勾配は1/250
とします。
設問では「先上がり」と「先下がり」の勾配が逆になっているため、誤りです。
3→適当です。
電気設備工事において、鋼製ケーブルラックの水平支持間隔は2m以内とし、直線部と直線部以外との接続部では、接続部に近い箇所及びケーブルラック端部に近い箇所で支持します。
4→適当です。
建告(S50)第1597号によります。
設備工事は年々新しい工法が発表されますが、まずは基礎的なことを押さえてください。
コンクリート躯体に埋設する貫通配管については、構造上の影響が躯体に出ないように施工位置を配慮します。
「多数の管をまとめて横断させない」
「梁の端部(柱端から梁せい寸法以内の範囲)を避ける」
といった配慮は、いずれも正しいです。
公共建築工事標準仕様書では
「蒸気の給気管は、原則として先下がり勾配とし、勾配は1/250とする。先上がり勾配の場合、勾配は1/80とする。」
と定められているため、設問は不適切です。
平支持間隔は公共建築工事標準仕様書にて規定されています。
「鋼製であれば2m以下、それ以外は1.5m以下」と定められています。
汚水排水側からの臭気をトラップで食い止めています。
従って汚水排水横主管に接続する雨水排水横主管にトラップますを設けます。
過去問を確実に押さえ、新工法については参考程度に勉強してください。
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