一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科1(計画) 問13
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問題
一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科1(計画) 問13 (訂正依頼・報告はこちら)
住宅の作品名(設計者、建設年)とその特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 増沢邸[自邸](増沢洵、1952年)は、3間×3間の9坪の平面プランをもつ2階建ての計画であり、3坪の吹抜けに面して設けた南面大開口部の障子を通して、柔らかな光を室内に取り込んだ住宅である。
- 斎藤助教授の家(清家清、1952年)は、テラス、廊下、居間が連続する開放的な平面に、移動畳等を配置し、場面に応じて空間を設える「舗設(ほせつ)」の概念を具現化した住宅である。
- ヴィッラ・クゥクゥ(吉阪隆正、1957年)は、コンクリートの特性を生かした形態と彫りの深い開口をもち、外部に対して閉じることにより「閉鎖性」をつくり出したワンルーム形式の住宅である。
- 正面のない家−H(坂倉準三建築研究所、1962年)は、襖(ふすま)を開くことでワンルームとなる正方形平面に方形屋根を架け、傘の骨のように組まれた木材を内部に現した住宅である。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、建築作品に関する問題です。
過去に高頻度で出題されている設問は、内容をよく理解し、正解できるよう繰り返し学習しましょう。
正しいです。
「増沢洵邸」は、建築面積9坪の最小限住宅の試作といわれる作品です。2階を含めてのワンルーム的な空間となっており、吹き抜けの南面を全面開口部とし、ガラスと障子とを使用することで、柔らかい光を取り込んだ住宅です。
正しいです。
「斉藤助教授の家」は、テラス、廊下、居間が連続する開放的な小住宅です。二畳の移動畳を設けるなど、場面に応じて空間を設える「舗設」という考え方を展開しています。
正しいです。
「ヴィッラ・クゥクゥ」は、コンクリートによる自由な造形が特徴であるワンルーム形式の住宅です。色ガラスを嵌め込んだ小さな開口部やトップライト等、掘りの深い開口部を持ち、外部に対して閉じる「閉鎖性」を作り出しています。
誤りです。
「正面のない家-H」は、敷地全体を建築化したコートハウスです。4つの中庭が配置されており、採光、通風、プライバシー、広がり感等を確保するため、敷地内は開口部が多いですが、外部からは内部環境を考慮して閉鎖的となっています。
設問は、「から傘の家」の説明文です。
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02
この問題は住宅の作品事例に関する問題です。
正しいです。
増沢邸は、戦後の極限的小住宅の先駆けとなった事例です。設問の説明のほか、1階の鉄筋コンクリート造のコアの上の木造部分に、最小限必要な要素を収めた住宅でもあります。
正しいです。
斎藤助教授の家は、テラス、廊下、居間・食堂を連続させた開放的な空間としており、可動の家具を配置することで、空間を状況に応じて変更することができる住宅です。
正しいです。
ヴィッラ・クゥクゥは、コンクリートの特性を生かした形態と彫りの深い開口をもち、外部に対して閉じることにより「閉鎖性」をつくり出したワンルーム形式の住宅です。
誤りです。
正面のない家−Hは、敷地全体を壁(塀)によって囲い込いこまれ、四つに分かれた庭が各室に採光と広がりを与えているコートハウスです。
設問はから傘の家(篠原一男)の説明です。
写真などで事例紹介をしているサイトもありますので、特徴を視覚的に見ておくことをおすすめします。
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03
住宅の作品名とその特徴に関する問題です。
→正しいです。
増沢洵邸は、3間×3間の9坪の平面プランをもつ2階建ての計画であり、3坪の吹抜けに面して設けた南面大開口部の障子を通して、柔らかな光を室内に取り込んだ住宅です。
→正しいです。
斎藤助教授の家は、テラス、廊下、居間が連続する開放的な平面に、移動畳等を配置し、場面に応じて空間を設える「舗設」の概念を具現化した住宅です。
→正しいです。
ヴィッラ・クゥクゥは、コンクリートの特性を生かした形態と彫りの深い開口をもち、外部に対して閉じることにより「閉鎖性」をつくり出したワンルーム形式の住宅です。
→誤りです。
正面のない家-Hは、敷地全体を壁(塀)によって囲い込み、四つに分かれた庭が各室に採光と広がりを与えているコートハウスです。
設問は「から傘の家」の記述です。
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