一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科2(環境・設備) 問15

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問題

一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科2(環境・設備) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 潜熱回収型ガス給湯機は、一般に、潜熱回収時に発生する酸性の凝縮水を機器内の中和器で処理し排出する仕組みとなっている。
  • 水熱源方式のヒートポンプ給湯システムは、下水道処理水、工場や大浴場の温排水等の未利用エネルギーを、熱源として利用することができる。
  • 家庭用燃料電池は、都市ガス等から燃料改質装置で作った水素と空気中の酸素とを反応させて発電するとともに、反応時の排熱で作った温水を給湯に利用する仕組みとなっている。
  • ハイブリッド給湯システムは、給湯負荷変動が少ないベース負荷を燃焼式加熱機が受け持ち、ベース負荷を超える場合にヒートポンプ給湯機でバックアップする仕組みとなっている。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、給湯設備に関する問題です。

設備の運転の仕組みや特徴を、しっかり覚えるようにしましょう。

選択肢1. 潜熱回収型ガス給湯機は、一般に、潜熱回収時に発生する酸性の凝縮水を機器内の中和器で処理し排出する仕組みとなっている。

正しいです。

潜熱回収型ガス給湯器は、酸性の凝縮水(ドレン排水)が発生しますが、中和器により中性にして、排出される仕組みとなっています。

選択肢2. 水熱源方式のヒートポンプ給湯システムは、下水道処理水、工場や大浴場の温排水等の未利用エネルギーを、熱源として利用することができる。

正しいです。

水熱源方式のヒートポンプ給湯器システムは、地下水や河川水の熱を利用するシステムですが、下水道処理水や工場・大浴場の排水のエネルギーを、熱源として利用することもできます。

選択肢3. 家庭用燃料電池は、都市ガス等から燃料改質装置で作った水素と空気中の酸素とを反応させて発電するとともに、反応時の排熱で作った温水を給湯に利用する仕組みとなっている。

正しいです。

家庭用燃料電池は、都市ガス等から取り出した水素と、空気中の酸素とを反応させて発電すると共に、反応時の排熱で温水を作り給湯に利用するシステムです。

選択肢4. ハイブリッド給湯システムは、給湯負荷変動が少ないベース負荷を燃焼式加熱機が受け持ち、ベース負荷を超える場合にヒートポンプ給湯機でバックアップする仕組みとなっている。

誤りです。

ハイブリット給湯システムとは、電気とガスを熱源として利用する給湯システムです。

停電の場合は、ガスによりバックアップ熱源にて温水を作り、ガスが止まった場合は、電気にてヒートポンプを作動させ温水を作ります。

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02

この問いは、給湯設備に関する問題です。

選択肢1. 潜熱回収型ガス給湯機は、一般に、潜熱回収時に発生する酸性の凝縮水を機器内の中和器で処理し排出する仕組みとなっている。

正しいです。

排気ガスの潜熱を回収し、給水の予熱として使用することで熱効率を向上させた潜熱回収型ガス給湯機は、潜熱回収時に酸性の凝縮水が発生するため、機器内の中和器で中和処理して、ドレン水として排水します。

選択肢2. 水熱源方式のヒートポンプ給湯システムは、下水道処理水、工場や大浴場の温排水等の未利用エネルギーを、熱源として利用することができる。

正しいです。

ヒートポンプ給湯システムには、海水・河川水・下水道処理水・工場や大浴場の温排水などを熱源とした水熱源方式があります。冬でも安定した採熱を確保できるため高い成績係数を確保できます。

選択肢3. 家庭用燃料電池は、都市ガス等から燃料改質装置で作った水素と空気中の酸素とを反応させて発電するとともに、反応時の排熱で作った温水を給湯に利用する仕組みとなっている。

正しいです。

家庭用燃料電池は、都市ガスやLPガスから燃料処理装置で水素をつくり、空気中の酸素と反応させて電力と熱と水に変える装置であり、反応時に発生する排熱を給湯に利用することができます。

選択肢4. ハイブリッド給湯システムは、給湯負荷変動が少ないベース負荷を燃焼式加熱機が受け持ち、ベース負荷を超える場合にヒートポンプ給湯機でバックアップする仕組みとなっている。

誤りです。

ハイブリッド給湯システムは、ガスによる燃焼式加熱機とヒートポンプ給湯機を組み合わせたシステムであり、給湯負荷変動が少ないベース負荷を効率が高いヒートポンプ給湯機が受け持ち、ベース負荷を超える負荷を燃焼式加熱機がバックアップするシステムです。

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