一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科2(環境・設備) 問20

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問題

一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科2(環境・設備) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

我が国におけるZEBに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ZEBの定義には、『ZEB』、Nearly ZEB、ZEB Ready及びZEB Orientedがある。
  • ZEBを実現するための省エネルギー技術のうち、搬送機器のインバータ制御やLED照明はパッシブ技術に含まれる。
  • ZEBは、既存の建築物であっても、建築物の改修時に、外皮の断熱強化、設備の高効率化等を行うことによって実現可能である。
  • ZEBを実現するためには、エネルギー消費量の削減が必須であり、再生可能エネルギーの導入のみでは不十分である。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は「ZEB」に関する問題です。

近年、地球温暖化対策にて、エネルギー消費量を削減することが必要であり、ZEBの普及が求められています。

出題頻度が高くなっている内容ですので、しっかり理解するようにしましょう。

選択肢1. ZEBの定義には、『ZEB』、Nearly ZEB、ZEB Ready及びZEB Orientedがある。

正しいです。

ZEBの定義は、「ZEB」・「Nearly ZEB」・「ZEB Ready」・「ZEB Oriented」の4つに分類されます。

選択肢2. ZEBを実現するための省エネルギー技術のうち、搬送機器のインバータ制御やLED照明はパッシブ技術に含まれる。

誤りです。

パッシブ技術は、自然エネルギーを最大限に活用する技術です。

冷暖房機器や照明器具を効率的に組み合わせる技術は、アクティブ技術といいます。

選択肢3. ZEBは、既存の建築物であっても、建築物の改修時に、外皮の断熱強化、設備の高効率化等を行うことによって実現可能である。

正しいです。

ZEB化は、外皮の断熱強化、設備の高効率等を改修にて対応できれば、既存の建物でも実現可能です。

選択肢4. ZEBを実現するためには、エネルギー消費量の削減が必須であり、再生可能エネルギーの導入のみでは不十分である。

正しいです。

ZEBでは、自然エネルギーの利用と、高効率設備の導入により、建築物の年間のエネルギー消費量を削減することが必須となります。

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02

この問いは、ZEBに関する問題です。

選択肢1. ZEBの定義には、『ZEB』、Nearly ZEB、ZEB Ready及びZEB Orientedがある。

正しいです。

ZEB(ネットゼロエネルギービルディング)は、省エネと創エネを組み合わせてエネルギー消費を抑え、年間エネルギー収支をゼロにすることを目指す建物です。段階的な基準として、Nearly ZEB(削減率75%)、ZEB Ready(削減率50%)、ZEB Oriented(用途に応じて削減率40%または30%)の4つがあります。

 

選択肢2. ZEBを実現するための省エネルギー技術のうち、搬送機器のインバータ制御やLED照明はパッシブ技術に含まれる。

誤りです。

ZEBを実現するための技術は、アクティブ技術とパッシブ技術に分かれます。アクティブ技術には、インバータ制御の搬送機器や高効率空調、高効率照明(LED、照明制御)などがあります。パッシブ技術には、日射遮蔽、外皮性能の向上、昼光利用、自然換気などが含まれます。

選択肢3. ZEBは、既存の建築物であっても、建築物の改修時に、外皮の断熱強化、設備の高効率化等を行うことによって実現可能である。

正しいです。

既存の建物でも、外皮性能の向上や設備システムの高効率化などの改修を行うことで、ZEB化が可能です。

選択肢4. ZEBを実現するためには、エネルギー消費量の削減が必須であり、再生可能エネルギーの導入のみでは不十分である。

正しいです。

ZEBを実現するためには、太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入し、年間の一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量の50%以上削減することが必要です。ただし、ZEB Orientedについてはこの要件が緩和されています。

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