一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科4(構造) 問6
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問題
一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科4(構造) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
図−1のような構造物に鉛直荷重Pが作用したときのせん断力図として、正しいものは、次のうちどれか。
ただし、全ての部材は弾性部材とし、自重は無視する。また、せん断力の符号は図−2に示した向きを「+」とする。
ただし、全ての部材は弾性部材とし、自重は無視する。また、せん断力の符号は図−2に示した向きを「+」とする。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、構造物の正しいせん断力図を求める問題です。
斜め部材の引張力を考慮して考えることがポイントとなります。
こちらが正解です。
構造物の全体の力の釣り合いを考えます。
ピン支点(上)の水平反力をH1(左向き)、鉛直反力をY1(上向き)、
ピン支点(下)の水平反力をH2(右向き)、鉛直反力をY2(下向き)と仮定すると、
∑X = −H1 + H2 = 0 より H1 = H2
∑Y = V1 − V2 − P = 0 より V1 − V2 = P
ピン支点(下)の曲げモーメントの釣り合いは、
∑M2 = P × 3a − H1 × 2a = 0
H1 = 3P / 2
H2 = 3P / 2
斜め部材と水平部材に交わる点(O点)には、斜め部材方向に引張力N0が作用します。
N0 = H1/sin45° = 3√2P / 2
ここで、水平部材のみの鉛直方向の力の釣り合いを考えます。
∑Y = −V2 + N0sin45°− P = 0
−V2 + 3P / 2 − P = 0
V2 = P / 2
よって、
ピン支点(下)~O点のせん断力は、P / 2(−)
O点のせん断力~鉛直荷重が作用する点のせん断力は、P(+)
となります。
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02
構造物のせん断力図を求める問題です。
部材の引張力や圧縮力を検討、考慮することが、この問題を解くポイントとなります。
こちらが正しいです。
図は合成ラーメン構造物になります。
まず、全体の力の釣り合いを考えます。
ピン支点(上)の水平反力をH1(左向き)、鉛直反力をY1(上向き)、
ピン支点(下)の水平反力をH2(右向き)、鉛直反力をY2(下向き)と仮定します。
∑X = −H1 + H2 = 0 より H1 = H2
∑Y = V1 − V2 − P = 0 より V1 − V2 = P
ピン支点(下)の曲げモーメントの釣り合いを考えます。
∑M2 = P × 3a − H1 × 2a = 0
H1 = 3P / 2
H2 = 3P / 2
斜めの部材は三角比で求めます。
斜め部材と水平部材に交わる点(O点)には、斜め部材方向に引張力N0が作用します。
N0 = H1/sin45° = 3√2P / 2
水平部材のみの鉛直方向の力の釣り合いを考えます。
∑Y = −V2 + N0sin45°− P = 0
−V2 + 3P / 2 − P = 0
V2 = P / 2
よって、
ピン支点(下)~ O点のせん断力は、のP / 2(−)圧縮
O点のせん断力 ~ 鉛直荷重が作用する点のせん断力は、P(+)引張
となり、設問のモーメント図になります。
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03
【ポイント】各部材の圧縮力や引張力を考えましょう。
これが正しい選択肢です。
構造物の全体的な力のつり合いを考慮します。
上部のピン支点(以下A点)にかかる水平反力をHA(←)、鉛直反力をVA(↑)とし、
下部のピン支点(以下B点)にかかる水平反力をHB(→)、鉛直反力をVB(↓)と仮定します。
水平方向の力のつり合いより
HA = HB
鉛直方向の力のつり合いより
VA − VB = P
B点にかかる曲げモーメントのつり合いは
P × 3a − HA × 2a = 0
= H1 = 3P / 2
また、水平部材と斜め部材が交わる点(以下C点)には、斜め方向に引張力NCが作用します。
NC = HA / sin45° = 3√2P / 2
次に、水平部材のみの鉛直方向の力のつり合いを考慮し
VB - NCsin45° − P = 0
= VB = P / 2
したがって
B点からC点までのせん断力=P / 2(-)
O点から鉛直荷重が作用する点までのせん断力=P(+)
となります。
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