一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科4(構造) 問8

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問題

一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科4(構造) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

建築基準法における建築物に作用する積雪荷重に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合においては、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければならない。
  • 垂直積雪量が1mを超える場合、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして積雪荷重を計算した建築物については、その出入口、主要な居室又はその他の見やすい場所に、その軽減の実況その他必要な事項を表示しなければならない。
  • 多雪区域以外の区域における大スパン等の一定の条件を満たす緩勾配屋根を有する建築物では、屋根版の構造種別によっては、構造計算において用いる積雪荷重に積雪後の降雨を考慮した割増係数を乗じることが求められる場合がある。
  • 多雪区域を指定する基準において、積雪の初終間日数の平年値が30日以上の区域であっても、垂直積雪量が1m未満の場合は、多雪区域とはならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、積雪荷重に関する問題です。

積雪荷重については、建築基準法施行令の内容をしっかり理解しておきましょう。

選択肢1. 屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合においては、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければならない。

正しいです。

令第86条第5項に規定されています。

選択肢2. 垂直積雪量が1mを超える場合、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして積雪荷重を計算した建築物については、その出入口、主要な居室又はその他の見やすい場所に、その軽減の実況その他必要な事項を表示しなければならない。

正しいです。

令第86条第7項に規定されています。

選択肢3. 多雪区域以外の区域における大スパン等の一定の条件を満たす緩勾配屋根を有する建築物では、屋根版の構造種別によっては、構造計算において用いる積雪荷重に積雪後の降雨を考慮した割増係数を乗じることが求められる場合がある。

正しいです。

①多雪区域以外で、かつ、垂直荷重15cm以上の区域にある建築物

②屋根重量が軽い建築物

③緩勾配屋根である建築物

④棟から軒までの長さが10m以上の建築物の4条件に該当するもの

は、積雪荷重に割増係数を乗じることが求められます。

選択肢4. 多雪区域を指定する基準において、積雪の初終間日数の平年値が30日以上の区域であっても、垂直積雪量が1m未満の場合は、多雪区域とはならない。

誤りです。

多雪区域は、垂直荷重が1m以上の区域、又は、積雪の初終間日数の平均値が30日以上の区域のどちらかに該当する区域です。

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02

積雪荷重に関する問題です。

積雪荷重については、建築基準法施行令の内容をしっかり理解しておくことが、この問題を解くポイントです。

選択肢1. 屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合においては、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければならない。

正しいです。

令第86条第5項により、設問の通りです。

選択肢2. 垂直積雪量が1mを超える場合、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして積雪荷重を計算した建築物については、その出入口、主要な居室又はその他の見やすい場所に、その軽減の実況その他必要な事項を表示しなければならない。

正しいです。

令第86条第7項により、設問の通りです。

選択肢3. 多雪区域以外の区域における大スパン等の一定の条件を満たす緩勾配屋根を有する建築物では、屋根版の構造種別によっては、構造計算において用いる積雪荷重に積雪後の降雨を考慮した割増係数を乗じることが求められる場合がある。

正しいです。

下記の内容に該当するものは、積雪荷重に割増係数を乗じることが求められます。

・多雪区域以外で、かつ、垂直荷重15cm以上の区域にある建築物

・屋根重量が軽い建築物

・緩勾配屋根である建築物

・棟から軒までの長さが10m以上の建築物

選択肢4. 多雪区域を指定する基準において、積雪の初終間日数の平年値が30日以上の区域であっても、垂直積雪量が1m未満の場合は、多雪区域とはならない。

誤りです。

多雪区域とは、垂直荷重が1m以上の区域、又は積雪の初終間日数の平均値が30日以上の区域のどちらかに該当する区域です。

設問は、「積雪の初終間日数の平年値が30日以上の区域」のため、多雪区域となります。

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03

積雪荷重に関する問題です。

選択肢1. 屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合においては、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければならない。

正しいです。

令第86条第5項により

屋根面における積雪量が不均等となるそれのある場合においては、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければなりません。

選択肢2. 垂直積雪量が1mを超える場合、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして積雪荷重を計算した建築物については、その出入口、主要な居室又はその他の見やすい場所に、その軽減の実況その他必要な事項を表示しなければならない。

正しいです。

令第86条第7項により

 

雪下ろしを行う慣習のある地方においては、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合において、垂直積雪量を1mまで減らして積雪荷重を計算した建築物については、その出入口、主要な居室又はその他の見やすい場所に、その軽減の実況その他必要な事項を表示しなければなりません。

選択肢3. 多雪区域以外の区域における大スパン等の一定の条件を満たす緩勾配屋根を有する建築物では、屋根版の構造種別によっては、構造計算において用いる積雪荷重に積雪後の降雨を考慮した割増係数を乗じることが求められる場合がある。

正しいです。

積雪荷重に割増係数を乗じることが求められる条件は、以下の場合です。

多雪区域以外 かつ 垂直荷重15cm以上の区域にある建築物

・屋根重量が軽い建築物

緩勾配屋根である建築物

・棟から軒までの長さが10m以上の建築物

選択肢4. 多雪区域を指定する基準において、積雪の初終間日数の平年値が30日以上の区域であっても、垂直積雪量が1m未満の場合は、多雪区域とはならない。

誤りです。

多雪区域とは、以下のいずれかに該当する場合をいいます。

・垂直荷重が1m以上の区域

・積雪の初終間日数の平均値が30日以上の区域

まとめ

積雪荷重は、建築基準法施行令の内容と合わせて学習しましょう。

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