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一級建築士の過去問 令和4年(2022年) 学科4(構造) 問12

問題

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鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
   1 .
曲げ降伏する梁部材の靱性を高めるために、梁せい及び引張側の鉄筋量を変えることなく、梁幅を大きくした。
   2 .
梁部材のクリープによる「たわみ」を減らすために、引張側の鉄筋量を変えることなく、圧縮側の鉄筋量を減らした。
   3 .
耐力壁は、一般に、付着割裂破壊が発生しにくいことから、付着割裂破壊の検討を省略した。
   4 .
下階の柱抜けによりフィーレンディール架構が形成されるので、剛床仮定を設けず、上下弦材となる梁では軸方向力を考慮した断面算定を行った。
( 一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科4(構造) 問12 )
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この過去問の解説 (3件)

9

この問題は、鉄筋コンクリート構造の問題です。

難易度は高めですが、靭性やクリープについてはしっかり理解しておきましょう。

選択肢1. 曲げ降伏する梁部材の靱性を高めるために、梁せい及び引張側の鉄筋量を変えることなく、梁幅を大きくした。

正しいです。

靭性を高めるためには、引張鉄筋を先行して降伏させ、曲げ破壊先行の構造形式とする必要があります。

梁幅を大きくすると、曲げによる圧縮破壊に対する耐力が増大するため、靭性を高めることができます。

選択肢2. 梁部材のクリープによる「たわみ」を減らすために、引張側の鉄筋量を変えることなく、圧縮側の鉄筋量を減らした。

誤りです。

鉄筋は、クリープによる変形をほとんど起こさない為、圧縮鉄筋が応力を負担することで、コンクリートのクリープが軽減されます。

圧縮鉄筋を減らしてしまうと、クリープによる変形が増大してしまう可能性があります。

選択肢3. 耐力壁は、一般に、付着割裂破壊が発生しにくいことから、付着割裂破壊の検討を省略した。

正しいです。

付着割裂破壊とは、鉄筋に引張られる際、鉄筋の節によってコンクリートに割裂が生じる破壊形式です。

耐力壁には、曲げひび割れやせん断ひび割れが生じますが、付着割裂破壊は生じにくいため、この検討を省略できます。

選択肢4. 下階の柱抜けによりフィーレンディール架構が形成されるので、剛床仮定を設けず、上下弦材となる梁では軸方向力を考慮した断面算定を行った。

正しいです。

フィーレンディール架構とは、トラス架構から斜め材を抜いた、四角形を単位とした構造形式です。

梁に生じる曲げ応力を上下弦材の軸力に変換する構造であるため、軸力を考慮した断面算定が必要です。

付箋メモを残すことが出来ます。
4

鉄筋コンクリート構造の問題です。

選択肢1. 曲げ降伏する梁部材の靱性を高めるために、梁せい及び引張側の鉄筋量を変えることなく、梁幅を大きくした。

正しいです。

曲げ降伏する梁部材の靭性を高めるためには、引張鉄筋を先行して降伏させて、曲げ破壊先行の構造形式とする必要があります。

梁幅を大きくすると、曲げによる圧縮破壊に対する耐力が増大するため、靭性を高めることができます。

選択肢2. 梁部材のクリープによる「たわみ」を減らすために、引張側の鉄筋量を変えることなく、圧縮側の鉄筋量を減らした。

誤りです。

圧縮側の鉄筋量を減らしてしまうと、クリープによる変形が増大してしまう可能性があります。

選択肢3. 耐力壁は、一般に、付着割裂破壊が発生しにくいことから、付着割裂破壊の検討を省略した。

正しいです。

付着割裂破壊とは、鉄筋の節が周辺のコンクリートを押し広げることによってコンクリートに亀裂が生じる破壊現象です。

耐力壁では、曲げひび割れやせん断ひび割れは生じやすいですが、付着割裂破壊は生じにくいため、付着割裂破壊の検討を省略することができます。

選択肢4. 下階の柱抜けによりフィーレンディール架構が形成されるので、剛床仮定を設けず、上下弦材となる梁では軸方向力を考慮した断面算定を行った。

正しいです。

フィーレンディール架構とは、トラス架構から斜材を省略した形態の四角形を単位としたハシゴのような構造の架構です。

上下弦材となる梁では軸方向力を考慮した断面算定が必要です。

1

【ポイント】鉄筋コンクリート構造の問題です。

靭性やクリープなど、しっかり学習しましょう。

選択肢1. 曲げ降伏する梁部材の靱性を高めるために、梁せい及び引張側の鉄筋量を変えることなく、梁幅を大きくした。

正しいです。

靭性を高めるためには、引張鉄筋を先行して降伏させ、曲げ破壊を先行させる構造形式が必要です。

梁幅を大きくすることで、曲げによる圧縮破壊に対する耐力が増大し、靭性を高めることができます。

選択肢2. 梁部材のクリープによる「たわみ」を減らすために、引張側の鉄筋量を変えることなく、圧縮側の鉄筋量を減らした。

誤りです。

梁部材のクリープによる「たわみ」を減らすためには

圧縮側の鉄筋量を増やすことで、コンクリートに生じる圧縮応力度を小さくなり、コンクリートのクリープ変形が小さくすることが大切です。

選択肢3. 耐力壁は、一般に、付着割裂破壊が発生しにくいことから、付着割裂破壊の検討を省略した。

正しいです。

付着割裂破壊とは、鉄筋の節が周辺のコンクリートを押し広げることによってコンクリートに亀裂が生じる破壊現象です。

耐力壁では、曲げひび割れやせん断ひび割れは生じやすいですが、付着割裂破壊は生じにくいため、付着割裂破壊の検討を省略することができます。

選択肢4. 下階の柱抜けによりフィーレンディール架構が形成されるので、剛床仮定を設けず、上下弦材となる梁では軸方向力を考慮した断面算定を行った。

正しいです。

フィーレンディール架構は、トラス架構の中から斜材を省略した形態で、四角形を単位としたハシゴのような構造を持つ架構です。

梁として機能する上下弦材では、軸方向の力を考慮した断面積の算定が必要です。

まとめ

靭性やクリープなど、難易度の高い問題が多いですが、しっかり学習すれば理解できる問題です。

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