一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科4(構造) 問29
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科4(構造) 問29 (訂正依頼・報告はこちら)
鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 炭素鋼は、硫黄の含有量が少ないほど、シャルピー吸収エネルギー及び板厚方向の絞り値が大きくなる。
- 鋼材は、板厚に対し極端に小さな曲げ半径で冷間曲げ加工を行うと、加工前に比べて強度が上昇し、変形性能が低下する。
- 角形鋼管柱の通しダイアフラム等に用いられている、建築構造用圧延鋼材(SN材)C種には、板厚方向の絞り値の制限がない。
- 建築構造用圧延鋼材SN400Aは、降伏点の下限のみが規定された鋼材であり、降伏後の十分な変形性能が保証された鋼材ではないので、一般に、弾性範囲で使用する部位に用いる。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、鋼材に関する問題です。
金属の材料性質をよく理解することがポイントとなります。
正しいです。
試験体に衝撃力を加えて、破壊した時のエネルギーの大きさから衝撃に対する抵抗力を調べる試験を、シャルピー衝撃試験といいます。
吸収エネルギーが大きいほど塑性変形能力が大きいです。
硫黄の含有量が少ないほど、シャルピー吸収エネルギー及び板厚方向の絞り値は大きくなります。
正しいです。
鋼材は、板厚に対して極端に小さい曲げ半径で冷間曲げ加工を行うと強度が上昇し、変形性能が低下します。
誤りです。
SN材C種は、B種の性能に加えて板厚方向の絞り値の下限値が設定されており、通しダイアフラム等に用いられています。
また、降伏点の下限値と上限値も定められています。
正しいです。
SN材A種には、降伏点の下限値のみが規定されていて、降伏後の十分な変形性能は確保されていません。
よって、弾性範囲で使用する部位に用います。
参考になった数6
この解説の修正を提案する
02
この問題は、鋼材に関する問題です。
金属の材料性質をよく理解することがポイントとなります。
正しいです。
試験体に衝撃力を加えて、破壊した時のエネルギーの大きさから衝撃に対する抵抗力を調べる試験を、シャルピー衝撃試験といいます。
硫黄の含有量が少ないほど、シャルピー吸収エネルギー及び板厚方向の絞り値は大きくなります。
正しいです。
鋼材は、板厚に対して極端に小さい曲げ半径で冷間曲げ加工を行うと、強度が上昇し、変形性能が低下します。
誤りです。
SN材C種は、B種の性能に加えて、板厚方向の絞り値の下限値が設定されており、通しダイアフラム等に用いられています。
正しいです。
SN材A種には、降伏点の下限値のみについて規定されていて、降伏後の十分な変形性能は確保されていないため、弾性範囲で使用する部位に用います。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
03
鋼材に関する問題です。
正しいです。
シャルピー衝撃試験とは
試験体に衝撃力を加え、破壊した時のエネルギーの大きさから衝撃に対する抵抗力を調べる試験であり、材料の靱性や耐衝撃性を評価するための一般的な材料試験の一つです。
硫黄の含有量が少ないほど、シャルピー吸収エネルギー及び板厚方向の絞り値は大きくなります。
正しいです。
鋼材は、板厚に対して極端に小さな曲げ半径で冷間曲げ加工を行うと、加工前に比べて強度が上昇し、変形性能が低下します。
誤りです。
建築構造用圧延鋼材(SN材)C種は
B種の性能 + 板厚方向の絞り値の下限値
について規定されており、通しダイアフラムなどに用いられています。
正しいです。
建築構造用圧延鋼材(SN材)A種は
降伏点の下限値のみ
について規定されており、降伏後の十分な変形性能は確保された鋼材ではないため、弾性範囲で使用する部位に用います。
金属の材料性質について学習しましょう。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
前の問題(問28)へ
令和4年(2022年)問題一覧
次の問題(問30)へ