一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科4(構造) 問30
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問題
一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科4(構造) 問30 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物等の構造計画及び構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 鉄筋コンクリート造の腰壁と柱の間に完全スリットを設けた場合には、梁剛性の算定に当たっては、腰壁部分が梁剛性に与える影響を考慮しなくてよい。
- 木質構造の採用や、ハーフPC床版利用による型枠用合板の使用量低減等、地球環境との共生に寄与した設計が求められている。
- 高さ1.2mを超える補強コンクリートブロック造の塀は、原則として、所定の数値以下の間隔で控壁を設けるとともに、必要な根入れ深さ等を確保した基礎としなければならない。
- 特定天井の構造方法には、壁等と天井面との間に隙間を設ける方法と設けない方法がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、構造計画や構造設計に関する複合問題です。
耐震スリットや特定天井についての問題は頻出問題です。
誤りです。
腰壁と柱の間に完全スリットを設けた場合、柱と腰壁は縁が切れ柱の剛性に影響はありませんが、梁と腰壁は一体となっているため梁の剛性への影響を考慮しなければなりません。
正しいです。
ハーフPCとは、上端筋を配置してコンクリートを打ち込み、一体化することでスラブを形成する、床スラブの下端筋と下弦材の入った厚さ70mm程度の薄肉のプレキャストコンクリート板です。
木質構造の積極的な採用や、型枠用合板の使用量低減は、地球環境との共生に寄与した設計といえます。
正しいです。
補強コンクリートブロック造の塀で、高さが1.2mを超える場合は、長さ3.4m以下ごとに控壁を設け、根入れ深さを30cm以上とするという規定があります。
正しいです。
特定天井の仕様ルートには、「天井と壁に一定の隙間を設ける」方法と「天井と壁に隙間を設けない」方法があります。
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02
この問題は、構造計画や構造設計に関する複合問題です。
耐震スリットや特定天井は近年出題される頻度が高くなっていますので、しっかり復習して理解するようにしましょう。
誤りです。
腰壁と柱の間に完全スリットを設けた場合、柱と腰壁は縁が切れることになるため、柱の剛性に影響はありませんが、梁と腰壁は一体となっているため、梁の剛性への影響は考慮しなければなりません。
正しいです。
現在、建築物が地球環境へ与える影響について問題となっており、地球環境との共生に寄与した建築物の設計や施工が求められています。
木質構造の積極的な採用や、型枠用合板の使用量低減は、その取り組みの一種といえます。
正しいです。
補強コンクリートブロック造の塀で、高さ1.2mを超える場合、長さ3.4m以下ごとに控壁を設け、根入れ深さを30cm以上とする規定があります。
正しいです。
特定天井の仕様ルートには、「天井と壁に一定の隙間を設ける」仕様と「天井と壁に隙間を設けない」仕様の2種類が示されています。
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03
構造計画や構造設計に関する問題です。
誤りです。
腰壁と柱の間に完全スリットを設けた場合には、柱の剛性の算定に当たっては、柱と腰壁は縁が切れているため影響はありません。
ですが、梁と腰壁は一体となっているため、梁の剛性への影響は考慮しなければなりません。
正しいです。
近年、木質構造の採用やハーフPC床版の利用など、地球環境との共生を促進する設計や施工が求められています。木材の使用は再生可能であり、CO2の吸収にも貢献します。また、ハーフPC床版はコンクリート使用量を削減します。型枠用合板の使用量削減も、木材資源の節約につながります。これらの設計手法により、建築プロジェクトの持続可能性が向上し、環境への負荷が軽減されます。
正しいです。
高さ1.2mを超える補強コンクリートブロック造の塀は、長さ3.4m以下ごとに控壁を設けるとともに、根入れ深さを30cm以上確保した基礎としなければなりません。
正しいです。
特定天井の仕様ルートには、以下の2種類があります。
・天井と壁に一定の隙間を設ける仕様
・天井と壁に隙間を設けない仕様
耐震スリットや特定天井などについて学習しましょう。
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