一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科5(施工) 問9

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問題

一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科5(施工) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 目違いや不陸等の極めて少ないコンクリート打放し仕上げに用いるせき板については、特記がなかったので、JASのコンクリート型枠用合板による表面加工品で、厚さが12mmのものが使用されていることを確認した。
  • 型枠支保工に用いる鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値については、当該鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とした。
  • 型枠の構造計算におけるコンクリート施工時の水平荷重については、鉛直方向の荷重に対する割合で定めることとし、地震力については検討しなかった。
  • 計画供用期間の級が「標準」の建築物において、せき板の取外し後に湿潤養生を行わない柱、梁側及び壁については、コンクリートの圧縮強度が5N/mm2に達したことを確認したので、湿潤養生期間の終了前にせき板を取り外した。

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この過去問の解説 (3件)

01

型枠の設置期間を間違えずに理解しておきましょう。

選択肢1. 目違いや不陸等の極めて少ないコンクリート打放し仕上げに用いるせき板については、特記がなかったので、JASのコンクリート型枠用合板による表面加工品で、厚さが12mmのものが使用されていることを確認した。

正しいです。

目違いや不陸等の極めて少ないコンクリート打放し仕上げに用いるせき板については、特記がない場合、厚さ12mmとします。

選択肢2. 型枠支保工に用いる鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値については、当該鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とした。

正しいです。

型枠支保工に用いる鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値は、当該鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とします。

選択肢3. 型枠の構造計算におけるコンクリート施工時の水平荷重については、鉛直方向の荷重に対する割合で定めることとし、地震力については検討しなかった。

正しいです。

型枠の構造計算におけるコンクリート施工時の水平荷重については、地震力の検討は不要です。

選択肢4. 計画供用期間の級が「標準」の建築物において、せき板の取外し後に湿潤養生を行わない柱、梁側及び壁については、コンクリートの圧縮強度が5N/mm2に達したことを確認したので、湿潤養生期間の終了前にせき板を取り外した。

こちらが誤りです。

計画供用期間の級が「標準」の建築物においては、コンクリートの圧縮強度が10N/mm2に達したことを確認してせき板を取り外します。

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02

型枠工事における養生期間は頻出問題です。よく確認しましょう。

選択肢1. 目違いや不陸等の極めて少ないコンクリート打放し仕上げに用いるせき板については、特記がなかったので、JASのコンクリート型枠用合板による表面加工品で、厚さが12mmのものが使用されていることを確認した。

→正しいです。

コンクリート打放し仕上げに用いるせき板において、合板の場合は、JASのコンクリート型枠用合板の規格による表面加工品またはB-C品を用いる必要があります。

合板の厚さは、特記がなければ12mmが標準です。

選択肢2. 型枠支保工に用いる鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値については、当該鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とした。

→正しいです。

型枠支保工の鋼材の許容曲げ応⼒および許容圧縮応⼒の値は、その鋼材の「降伏強さの値」または「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか⼩さい値の2/3の値以下とする必要があります。

選択肢3. 型枠の構造計算におけるコンクリート施工時の水平荷重については、鉛直方向の荷重に対する割合で定めることとし、地震力については検討しなかった。

→正しいです。

コンクリート施工時の水平荷重は、鉛直方向の荷重に対する割合で定めることとし、その値は実情に応じて定めるものです。

地震荷重は通常時は検討しません。

強風などにさらされる環境下であれば、考慮が必要です。

選択肢4. 計画供用期間の級が「標準」の建築物において、せき板の取外し後に湿潤養生を行わない柱、梁側及び壁については、コンクリートの圧縮強度が5N/mm2に達したことを確認したので、湿潤養生期間の終了前にせき板を取り外した。

→誤りです。

柱などのせき板の取外しは、計画供用期間の級が「短期」および「標準」の場合はコンクリートの圧縮強度が5N/㎟以上(湿潤養生をしない場合は10N/㎟以上)、「長期」および「超長期」の場合は10N/㎟以上(湿潤養生をしない場合は15N/㎟以上)に達したことが確認されれば、日数に関係なく取り外すことができます。

計画供用期間の級が「標準」の建築物において、湿潤養生を行わない柱、梁側及び壁については、10N/㎟以上の圧縮強度となっている必要があります。

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03

この問題は、型枠工事に関する問題です。

養生期間や供試体の養生方法が紛らわしいので、しっかり理解できるように繰り返し学習しましょう。

選択肢1. 目違いや不陸等の極めて少ないコンクリート打放し仕上げに用いるせき板については、特記がなかったので、JASのコンクリート型枠用合板による表面加工品で、厚さが12mmのものが使用されていることを確認した。

正しいです。

せき板の標準は、コンクリート型枠用合板(JASS:日本農林規格)による厚さ12mmとなります。

選択肢2. 型枠支保工に用いる鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値については、当該鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とした。

正しいです。

型枠支保工の鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値は、鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とします。

選択肢3. 型枠の構造計算におけるコンクリート施工時の水平荷重については、鉛直方向の荷重に対する割合で定めることとし、地震力については検討しなかった。

正しいです。

型枠の構造計算におけるコンクリート施工時の水平荷重は、地震による荷重を考慮する必要はありません。

選択肢4. 計画供用期間の級が「標準」の建築物において、せき板の取外し後に湿潤養生を行わない柱、梁側及び壁については、コンクリートの圧縮強度が5N/mm2に達したことを確認したので、湿潤養生期間の終了前にせき板を取り外した。

誤りです。

計画共用期間の級が「標準」の建築物の場合、コンクリートの圧縮強度が5N/㎟以上に達すれば、せき板を解体することができます

ただし、せき板の取外し後に湿潤養生をしない場合は、10N/㎟以上に達するまでせき板を存置します。

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