一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科5(施工) 問10

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この過去問の解説 (3件)

01

コンクリートのスランプ値の数値を正しく理解しておきましょう。

選択肢1. コンクリートに含まれる塩化物量の検査において、塩化物イオン量として0.30kg/m3であったので、合格とした。

正しいです。

コンクリートに含まれる塩化物量は、塩化物イオン量として0.30kg/㎥以下である。

選択肢2. 呼び強度60、スランプフロー50cmと指定した高強度コンクリートにおいて、スランプフローが60.0cmであったので、合格とした。
  • こちらが誤りです。
  • スランプフロー45~55cmの場合の許容範囲は±7.5cmです。

選択肢3. 呼び強度27、スランプ21cmと指定した高性能AE減水剤を用いた普通コンクリートにおいて、スランプが23.0cmであったので、合格とした。

正しいです。

高性能AE減衰剤を使用する場合のスランプの許容差は±2cmです。

選択肢4. スランプ及び空気量の検査において、スランプ及び空気量とも許容範囲を外れたため、同一運搬車から新しく試料を採取して再試験を行ったところ、1回でいずれも許容範囲内となったので、合格とした。

正しいです。

スランプ及び空気量とも許容範囲を外れた場合、試料採取のばらつきや試験誤差を考慮し、同一の運搬車から別の試料を採取して再試験を行い、判断することが可能です。

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02

レディーミクストコンクリートの受入れ時の検査に関する問題です。

選択肢1. コンクリートに含まれる塩化物量の検査において、塩化物イオン量として0.30kg/m3であったので、合格とした。

→正しいです。

コンクリートに含まれる塩化物量の検査において、塩化物イオン量は0.30kg/m3以下である必要があります。

選択肢2. 呼び強度60、スランプフロー50cmと指定した高強度コンクリートにおいて、スランプフローが60.0cmであったので、合格とした。

→誤りです。

高強度コンクリートにおいて、レディーミクストコンクリートの荷卸し地点におけるスランプフローは、指定値の±7.5㎝の範囲内としなければなりません。

50㎝±7.5㎝ = 42.5~57.5㎝の範囲であれば合格です。

設問では60.0cmですので合格にはなりません。

選択肢3. 呼び強度27、スランプ21cmと指定した高性能AE減水剤を用いた普通コンクリートにおいて、スランプが23.0cmであったので、合格とした。

→正しいです。

スランプの許容差については、呼び強度27以上で、スランプ21cmの高性能AE減水剤を使用したコンクリートの場合、スランプの変動幅が大きくなるため、±2cmの範囲内で良いです。

選択肢4. スランプ及び空気量の検査において、スランプ及び空気量とも許容範囲を外れたため、同一運搬車から新しく試料を採取して再試験を行ったところ、1回でいずれも許容範囲内となったので、合格とした。

→正しいです。

スランプおよび空気量の一方または両方が許容の範囲を外れた場合には、同一の運搬車から新しく試料を採取して1回に限りスランプおよび空気量の試験を行い、その結果が規定に適合すれば合格とします。

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03

この問題は、コンクリート受け入れ時の検査に関する問題です。

コンクリートの成分や数値をよく理解することがポイントです。

選択肢1. コンクリートに含まれる塩化物量の検査において、塩化物イオン量として0.30kg/m3であったので、合格とした。

正しいです。

コンクリートに含まれる塩化物イオン量の限度は0.30kg/㎥以下と定められています。

選択肢2. 呼び強度60、スランプフロー50cmと指定した高強度コンクリートにおいて、スランプフローが60.0cmであったので、合格とした。

誤りです。

高強度コンクリートにおいて、呼び強度50~60の場合、スランプフローは45~60cmとします。

また、スランプフローの許容差は購入者が指定した値50に対して、±7.5cmと定められています。

選択肢3. 呼び強度27、スランプ21cmと指定した高性能AE減水剤を用いた普通コンクリートにおいて、スランプが23.0cmであったので、合格とした。

正しいです。

普通コンクリートのスランプの許容差はスランプが18cmを超える場合、±1.5cmと定められています。

ただし、呼び強度27N/㎟以上で、高性能AE減水剤を使用する場合、許容差は±2.5cmと定められています。

選択肢4. スランプ及び空気量の検査において、スランプ及び空気量とも許容範囲を外れたため、同一運搬車から新しく試料を採取して再試験を行ったところ、1回でいずれも許容範囲内となったので、合格とした。

正しいです。

コンクリートの検査において、スランプと空気量が許容範囲を外れたとしても、試験誤差やばらつきがあるため、同一運搬車から別の試料を採取し、再試験を行い、1回でいずれも許容範囲内となれば、合格とすることができます。

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