一級建築士 過去問
令和5年(2023年)
問100 (学科4(構造) 問30)
問題文
特定天井に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
一級建築士試験 令和5年(2023年) 問100(学科4(構造) 問30) (訂正依頼・報告はこちら)
特定天井に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 「建築物における天井脱落対策に係る技術基準(国土交通省)」において、特定天井は、稀に生じる地震動の発生時(中地震時)において、天井の損傷を防止することにより、中地震時を超える一定の地震時においても天井の脱落の低減を図ることを目標としている。
- 既存建築物の増改築においては、特定天井の落下防止措置として、ネットやワイヤーにより一時的に天井の脱落を防ぐ方法は認められていないので、新築時と同様の技術基準に適合させる必要がある。
- 免震構造の採用により、地震時の加速度が十分に抑えられている場合においても、特定天井についての構造耐力上の安全性の検証は行う必要がある。
- 特定天井のうち、天井と周囲の壁等との間に隙間を設けない構造方法であっても、地震時における天井材の脱落に対する安全性の検証を行う必要がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
「特定天井」とは、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井のことで、
6m超の高さにある、面積200㎡超、質量2kg/㎡超の吊り天井で、
人が日常利用する場所に設置されているものをいいます。
建築物の天井が「特定天井」に該当する場合、
建築基準法施行令第39条第3項の規定に基づき大臣が定める技術基準
(国土交通省平成25年告示第771号)に適合させなければなりません。
正。設問の通りです。
建築物における天井脱落対策に係る技術基準の解説(平成25年10月版)より、
現在の技術的知見では大地震時における
構造躯体に吊られている天井の性状を明らかにすることは困難であるため、
天井の性状をある程度想定することが可能な中地震時において、
天井の損傷を防止することにより、
中地震を超える一定の地震時においても、
天井の脱落の低減を図ることを目標としています。
誤。
告示第566号第1第二号ロただし書より、
増築又は改築をする部分以外の部分の天井であって、
増築又は改築をする部分の天井と構造上分離しているもので、
当該天井の落下防止措置
(ネット、ワイヤ又はロープその他の天井材の落下による衝撃が作用した場合においても
脱落及び破断を生じないことが確かめられた部材の設置により、
天井の落下を防止する措置をいう。)
が講じられているものにあっては、基準に適合させる必要はありません。
正。設問の通りです。
告示第2009号に、免震建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準が定められており、
特定天井についても基準が定められています。
正。設問の通りです。
特定天井のうち、天井と周囲の壁等との間に隙間を設けない構造は、
地震時に躯体の変形が天井に伝わってしまい大きな力を受けるので、
安全性の検証を行う必要があります。
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02
特定天井の問題は構造に限らず施工にも必要な知識です。
過去問を良く解き覚えておく必要があります。
その通りです。
ネットやワイヤーにより一時的に天井の脱落を防ぐ方法も認められています。
やはり基準はしっかり満たす必要があります。
ひっかからないようにしましょう。
その通りです。
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03
この問題は特定天井に関する問題です。特定天井は脱落によって重大な危害を生ずるおそれのある天井と定義されており、脱落についての対策を講じなければならない天井です。仕様や考え方をしっかり理解しましょう。
正しいです。
特定天井は稀に生じる中地震時において、天井の損傷を防止し、中地震時を超える一定の地震時においても天井の脱落の低減を図ることを目標としています。
誤りです。
増改築が行われる既存の建築物の天井が特定天井の場合、新築時と同様の技術的基準に適合させる必要がありますが、落下防止措置としてネットやワイヤーで一時的に天井の脱落を防止する方法も許容しています。
正しいです。
特定天井の構造耐力上の安全性の検証は免振建築物の特定天井においても例外ではありません。
正しいです。
特定天井で天井と壁との間にクリアランスを設けない構造方法を用いる場合、地震時による外力を天井面構成部材及び周囲の壁を介して躯体へ伝達させるため、天井材の脱落に対する安全性の検証が必要です。
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