2級土木施工管理技術の過去問
平成29年度(前期)
鋼構造物塗装 問68

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 平成29年度(前期) 鋼構造物塗装 問68 (訂正依頼・報告はこちら)

鋼橋の耐候性鋼材に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 耐候性鋼材は、大気中の塩分量が多い環境や鋼材表面に湿潤状態が継続するような環境条件で緻密なさび層が生じる。
  • 耐候性鋼橋に発生する腐食を検討する場合における環境条件の分類の地域環境とは、架橋地点の地形と橋との関係によってつくり出される環境で、橋全体に影響を及ぼす場合をいう。
  • 耐候性鋼材に耐候性鋼用表面処理剤を塗布した場合は、塩分過多な地域で使用することができる。
  • 凍結防止剤を大量に散布する路線の耐候性鋼橋においては、跳ね返りの影響を受ける斜面や山と近接した位置を避けたり、飛散の影響を受ける部位に他の防食法を用いるなどの検討が必要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当ではありません。
耐候性鋼材は表面に保護性さびが生成されることで腐食をしにくくなるので無塗装でも施工可能ですが、塩分が多い環境での設置は逆に保護性さびが生成されにくくなるので耐食性が低くなりますので、これは適切ではありません。

2)適当ではありません。
耐候性鋼橋の設置場所は、腐食の予測に基づいて検討・判断されますが、地域特性や地形、部位や部材により形成される局部的な腐食環境により異なるので、一つの橋の部位を分けてそれぞれの影響を予想します。
よって、橋全体に影響を及ぼす場合ではありません。


3)適当ではありません。
耐候性鋼用表面処理剤は、耐候性鋼橋から発生したさびにより周辺が汚染されるのを防ぐために使用するものなので、塩分を防ぐためのものではありません。

4)適当です。
耐候性鋼橋は、東北などの冬季に塩分を含む凍結防止剤を散布される地域では、散布された防止剤が他路線からの飛散または斜面や山での跳ね返りで塩分の影響を受ける可能性があるため、交差橋を採用したり斜面などから離して設置するのはなるべく避けるようにします。

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02


塩分量が多い環境や鋼材表面に湿潤状態が継続するような環境で耐候性鋼材のサビ層は緻密になりにくいです。

耐候性鋼橋に発生する腐食を検討する場合、橋全体の影響を考慮する必要があります。

表面処理剤の塗布のみでは塩分過多地域では不十分なので、他の対策を併用する必要があります。
4〇
凍結防止剤は、塩化カルシウムなので鋼材の腐食を進行させる効果があります。

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03

1)誤りです。
 耐候性鋼材はさび層が発生しにくい鋼材です。
厳しい環境にも優れています。
2)誤りです。
 架橋地点の地形と橋の関係により作りだされる環境で、橋周辺のことを言います。
3)誤りです。
 塩分過多な場所での使用は、防錆剤の塗布が必要です。
4)正解です。
 大量に凍結防止剤等の散布する場合、防錆剤等の塗布を検討しなければなりません。

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