2級土木施工管理技術の過去問
平成29年度(前期)
薬液注入 問109
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 平成29年度(前期) 薬液注入 問109 (訂正依頼・報告はこちら)
薬液注入工法における注入圧力と注入速度による管理に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 注入圧力は、土粒子の間げきに薬液が浸透するときの抵抗値なので、現場注入試験で確認して目安の数値を確認しておく必要がある。
- 標準注入速度は、二重管ストレーナ工法より、ダブルパッカ工法のほうが早い。
- より高い注入効果を発揮させ、かつ周辺構造物の変位や地盤の隆起を防止するためには注入速度はできるだけ遅いほうが望ましい。
- 地盤の著しい隆起や既設構造物への影響がない場合、注入圧力が高いほうがより効果的な注入となることが確認されている。
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この過去問の解説 (3件)
01
工事請負者は、注入工事前には注入箇所にて監督員の立会いのもと、現場注入試験を実施して結果を報告することが定められています。
注入試験の結果は、薬液浸透の目安となる注入圧力及び時間のほか、ゲルタイム、単位吐出量、注入有効範囲、ゲル化状態、P-Q管理図です。
2)適当ではありません。
標準注入速度は、二重管ストレーナ工法では毎分8リットルから20リットル、二重管ダブルパッカ工法では毎分6リットルから10リットルを目安とします。
よって注入速度はダブルパッカ工法より二重管ストレーナ工法のほうが早くなります。
3)適当です。
薬液注入速度は限界速度以下で注入することによりより高い注入効果を発揮して品質の良い地盤改良を行うことができます。
また、限界速度以下の注入により地盤内の影響を抑えられ、周辺の構造物や地盤隆起などの可能性が低くなります。
4)適当です。
注入圧力が高いと構造物への影響や地盤の隆起などを引き起こしやすくなります。
しかしそれらの影響がないと判断された場合は、注入管内での薬液の詰まりや凝結を回避しやすくなるので、逆に注入圧力を高くしたほうが効率が良く効果的な注入となります。
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02
正解は「2」です。
ダブルパッカ工法は長いゲルタイムの薬液を、低い注入速度で浸透させる工法です。
1.正しいです。
注入速度・ゲルタイム・注入圧力は密接に関係していますが、
施工地 盤の性状や注入方式等の相違により、
これらの関係を定量的に把握することが不可能です。
試験注入を行い、注入圧力と注入速度との相関についての考察を作成し、
注入中も、著しい変化がないか監視する必要があります。
3.正しいです。
ゆっくり浸透させるため、周辺への影響は抑えることが可能です。
4.正しいです。
高い注入圧力で浸透させる場合は、
注入管内での薬液うまりの防止が期待できます。
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03
本施工前の現場注入試験にて設計通りの施工ができるかの確認を行います。
2.適当ではありません
標準注入速度はダブルパッカ工法より二重管ストレーナ工法の方が早いです。
3.適当です
注入速度を遅くさせることで、注入圧が低下し周辺構造物への影響を小さくできます。
4.適当です
適当ですが、注入圧力については現場地盤に適切な圧力を設定します。
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