2級土木施工管理技術の過去問
平成30年度(後期)
薬液注入 問94
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 平成30年度(後期) 薬液注入 問94 (訂正依頼・報告はこちら)
薬液注入に用いる水ガラスに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 水ガラスは、JIS K1408に規定されている1号水ガラスが多く使用され、二酸化けい素(SiO2)を34〜36%含んでいる。
- 水ガラスは、けい酸ソーダ又はけい酸ナトリウムの俗称であり、酸化ナトリウム(Na2O)と二酸化けい素(SiO2)とが一定の比率で混合している溶液である。
- 水ガラス原液は、水素イオン濃度( pH )11〜12を示すアルカリであるが、その水ガラスを固化するためには、硬化剤との混合液を中性領域にする必要がある。
- 水ガラスは、薬液注入用に開発された材料ではなく、石けん・洗剤の添加剤など非常に広い用途に用いられている無機系の化学材料である。
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この過去問の解説 (3件)
01
1)適当ではありません
水ガラスの品質は、JIS(日本産業規格) K 1408に規定されているものでなくてはいけません。
この規定での1号水ガラスは二酸化けい素は35~38%とされています。2号の場合が二酸化けい素が34~36%とされているので、この設問は間違いです。
2)適当です
水ガラスは別名けい酸ソーダまたはけい酸ナトリウムと呼ばれ、JIS(日本産業規格) K 1408によると1号水ガラスは二酸化けい素が35~38に対し酸化ナトリウムが17~19、2号水ガラスは二酸化けい素が34~36に対し酸化ナトリウムが14~15と、割合がほぼ70:30程度と一定の比率となっています。
3)適当です
水ガラスは地盤内に注入するために主成分であるけい酸をアルカリによって融解させ液状にしてあるもので、注入後は地盤の強度を高めるために固化する必要があります。
けい酸は水素イオン濃度(PH)が中性になると急速にゲル化(固化)するので、硬化剤注入により水素イオン濃度(PH)を中性にする必要があり、主にセメント系や中性シリカゾル系などが用いられます。
4)適当です
水ガラスはけい酸が主成分であるので、水道水の処理緩として使用され、その効果もあり薬液注入による地盤改良でも地下水の汚染や有毒化を防ぐ効果があります。
洗浄効果や漂白効果などの特性も有するため固形石けんや合成洗剤、紙パルプなどの漂白や接着剤として広く利用されています。
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02
JISに規定されている第1号水ガラスのに酸化ケイ素は35~38%です。
2×
水ガラスのモル比はこのような式で表されます。
モル比=重量比(SiO2%・Na2O%)×Na2Oの分子量/SiO2の分子量=重量比(SiO2%・Na2O%)×1.032
3×
水ガラスはセメント等の懸濁液と反応させて固化させます。
4×
水ガラスは、土木分野だけでなく幅広い分野で使用されています。
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03
1.→ 適当ではありません。水ガラスは、JIS K1408に規定されている1号水ガラスが多く使用されていますが、二酸化けい素(SiO2)の濃度は35〜38%です。
2.→ 適当です。水ガラスは、けい酸ソーダ又はけい酸ナトリウムの俗称で、酸化ナトリウム(Na2O)と二酸化けい素(SiO2)とが一定の比率で混合している溶液です。
3.→ 適当です。水ガラス原液は、水素イオン濃度( pH )11〜12を示すアルカリですが、その水ガラスを固化するためには、硬化剤との混合液を中性領域にする必要があります。
4.→ 適当です。水ガラスは、薬液注入用に開発された材料ではなく、石けん・洗剤の添加剤など非常に広い用途に用いられている無機系の化学材料です。
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