2級土木施工管理技術の過去問
平成30年度(後期)
薬液注入 問96
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 平成30年度(後期) 薬液注入 問96 (訂正依頼・報告はこちら)
薬液注入工事における改良範囲に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 改良範囲の地盤の中に不透水層と地下水位のある場合には、地下水位の変動への安全性、層境の乱れなどを考慮して不透水層側に1.0mのラップを設ける。
- 改良範囲の地盤が粘性土でN値5以下の軟弱地盤では、地盤中に割裂して地盤の圧密効果と薬液の固化による強度増加が期待できる。
- 土留め欠損部での改良範囲は、欠損部の両側に1.5m以上のラップ長で注入厚さの半分以上の範囲を確保する。
- 深度5mのライナープレート立坑の側部の厚みの最小改良範囲は、複列注入が可能な1.0mである。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.→ 適当です。改良範囲の地盤の中に不透水層と地下水位がある場合は、地下水位の変動への安全性、層境の乱れなどを考慮して不透水層側に1.0mのラップを設けます。
2.→ 適当です。改良範囲の地盤が粘性土でN値5以下の軟弱地盤では、地盤中に割裂して地盤の圧密効果と薬液の固化による強度増加が期待できます。
3.→ 適当です。土留め欠損部での改良範囲は、欠損部の両側に1.5m以上のラップ長で注入厚さの半分以上の範囲を確保します。
4.→ 適当ではありません。深度5mのライナープレート立坑の側部の厚みの最小改良範囲は、複列注入が可能な1.5mになります。
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02
1)適当です
地盤中に不透水層や地下水位が確認された場合には不透水層側へ土留壁を1.0m程度食い込ませてラップを設けます。
地下水位が変動したり不透水層の不陸(凹凸が発生し水平ではなくなる事)や層境が乱れるのを防止するためです。
2)適当です
粘性度地盤でN値が5以下の強度が低い軟弱な地盤な場合は、地盤中に割裂させることにより地盤の圧密効果と同時に薬液が固結することにより強度増加が期待でき、N値が5以上だと改良効果は期待できません。
粘性土の層が砂質土層と重なっている場合は先に粘性土層に懸濁型注入材を注入し、その後砂質土層に溶液型注入材を注入するようにして、溶液型の注入材が粘性土層に浸透しないようにします。
3)適当です
土留め欠損部は既存の土留壁の土留め背面側にある改良範囲の土が掘削側に流出しないように横矢板をあてがいます。
改良範囲のラップは両側とも1.5m以上、かつ注入厚さの1/2以上を確保するようにします。
また角地などで片側または両側がそれぞれ1.5m以上を確保できない場合は、注入厚さの1/2以上にさらに足りないラップ長さを角地の向こう側に加算して改良範囲を広げます。
4)適当ではありません
ライナープレート立坑時の最小改良範囲は複列による注入が可能な厚さが必要であり、深度により側部の厚みと底面の厚みが正比例します。深度が地表から5mまでは1.5m、10mまでは2.0m、15mまでは2.5m、20mまでは3.0mとなり、底面厚は側部の厚みの半分とします。
よって深度が5mだと側部の厚みは1.5m、底面の厚みは0.75mとなります。
これにより最小改良範囲の厚みは1.5m以上とされるため、1.0mでは厚みが足りないため間違いです。
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03
不透水層とは、地盤内にある水を通さない層です。
2×
N値は、標準貫入試験などで求めることができます。
3×
土留め欠損部とは、何らかの障害があり土留めを取り付けることができない部分のことです。
4〇
最小改良範囲は最小必要範囲で複列注入が可能な1.5m以上が基本となります。
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