2級土木施工管理技術の過去問
令和元年度(後期)
土木 問5

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和元年度(後期) 土木 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリート用セメントに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • セメントは、風化すると密度が大きくなる。
  • 粉末度は、セメント粒子の細かさをいう。
  • 中庸熱ポルトランドセメントは、ダムなどのマスコンクリートに適している。
  • セメントは、水と接すると水和熱を発しながら徐々に硬化していく。

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この過去問の解説 (3件)

01

適当でないものは「セメントは、風化すると密度が大きくなる。」です。

選択肢1. セメントは、風化すると密度が大きくなる。

セメントは風化すると密度が小さくなります。

選択肢2. 粉末度は、セメント粒子の細かさをいう。

×

セメントの粉末度は、ブレーン空気透過法による比表面積試験と標準網ふるい(網目90μm)を用いた網ふるい試験で求められます。

選択肢3. 中庸熱ポルトランドセメントは、ダムなどのマスコンクリートに適している。

×

中庸熱ポルトランドセメントは、硬化速度は速くないですが水和熱を抑えることができるため、マスコンクリートに使用されます。

選択肢4. セメントは、水と接すると水和熱を発しながら徐々に硬化していく。

×

セメントは水和反応により硬化します。

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02

適当でないものは「セメントは、風化すると密度が大きくなる。」です。

選択肢1. セメントは、風化すると密度が大きくなる。

適当ではありません。

セメントは、空気に触れると空気中の水蒸気と反応し水和作用を引き起こし、水酸化カルシウムが炭酸ガスと化合して炭酸カルシウム(石灰石)となります。

こうなると強熱減量が大きくなる半面密度(比重)は小さくなり、凝結に異常が発生したり強度が半減したりします。

選択肢2. 粉末度は、セメント粒子の細かさをいう。

適当です。

粉末度とは、セメント粒子の細かさを示す値で、ブレーン比表面積とも呼びます。

セメント1g当たりの表面積で示され、普通ポルトランドセメントでは3100~3400cm²/g程度となります。

選択肢3. 中庸熱ポルトランドセメントは、ダムなどのマスコンクリートに適している。

適当です。

中庸熱ポルトランドセメントは原料に含まれるアルミネート相が少なく、水との反応が急激で多量の熱を放出するため水和熱が低くなります。

そのため巨大構造物を建造する際に熱の発生によるひび割れを抑制する特性があり、ダムや橋梁などのマスコンクリートに適しています。

選択肢4. セメントは、水と接すると水和熱を発しながら徐々に硬化していく。

適当です。

セメントと水が反応すると不溶性の水和物が作られ、凝結し硬化することを水和と呼びます。

この水和の際に発熱することを水和熱と呼び、内部で温度が上昇し、温度応力によりひび割れを引き起こす場合があります。

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03

適当でないものは「セメントは、風化すると密度が大きくなる。」です。

選択肢1. セメントは、風化すると密度が大きくなる。

セメントは空気中の水分と反応することで風化し、密度が小さくなります。よって不適当です。

選択肢2. 粉末度は、セメント粒子の細かさをいう。

設問の通りです。粉末度が高い(粒子が細かい)ほど比表面積が大きくなります。

選択肢3. 中庸熱ポルトランドセメントは、ダムなどのマスコンクリートに適している。

マスコンクリートはセメントの水和熱による温度ひび割れが生じやすいですが、中庸熱ポルトランドセメントは水和熱を抑えることができるため、マスコンクリートの施工に適しています。

選択肢4. セメントは、水と接すると水和熱を発しながら徐々に硬化していく。

設問の通りです。セメントと水が化学反応により凝結・硬化することを水和反応といいます。

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