2級土木施工管理技術の過去問
令和元年度(後期)
鋼構造物塗装 問67

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和元年度(後期) 鋼構造物塗装 問67 (訂正依頼・報告はこちら)

鋼橋における防食の補修方法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 防食の補修には、部分的な補修を繰り返す方法(部分補修)と全面を一度に補修する方法(全面補修)がある。
  • 防食を部分補修する場合は、施工規模を小さくできて施工も容易なことが多く、補修した部分とそのほかの部分で防食性能の差や外観に違いが生じない。
  • 鋼床版での塗装は、グースアスファルト舗装施工時の高熱によって、既存の塗膜が損傷を受ける場合があるので、防食の耐熱性を考慮して鋼板の裏側も含めて防食の補修が必要となる。
  • 既設橋の防食の補修は、作業空間の確保、使用機器の適用性や作業の容易さに配慮し、狭あいな部位や目視の困難な部位においても良好な施工品質を確保する必要がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当です

塗替えなど補修の方式には、適切な時期に全面を補修する全面補修と、一般部位が健全でも桁端部や連結部など劣化が発生しやすい特定部位のみを補修する部分補修があります。

多少の劣化があっても鋼橋の構造に影響が少ない上でコストや作業条件などを考慮し適切な時期に補修する場合は全面補修、劣化しやすい特定部位を維持管理し鋼橋全体の健全化を図る場合は部分補修となります。

2)適当ではありません

部分補修の場合は足場を全面に架けたりはせず簡易な移動足場などにするなど規模は小さいですが、部位は桁端部や連結部、フランジ下面など、範囲は小さくても部位が細かく空間が狭小な場合が多く、施工は容易ではありません。

素地調整も機器を細かく分けて使用し、また塗装も通常の広い範囲を塗装する器具では対応不可能な場合があるため作業が細かく分かれ、仕上がりに差が生じる場合もあるため十分に注意が必要です。

3)適当です

鋼床板はグースアスファルト舗装時の影響で高熱となるため、全面にかけて耐熱性に優れた塗料を使用するのが良しとされています。

鋼床板の上面は、原板ブラストの場合は溶接などの過程でさびが生じている場合があるため、有機ジンクリッチペイントを塗付して有害物を除去する必要があります。

4)適当です

既設橋の補修は劣化した塗膜を回復させるとともに、発生したさびなどの除去及び機能回復、美観を再生するなどの目的で行われます。

作業にあたってはあらかじめ施工計画書を作成し、使用塗料や素地調整に使用する機器、環境対策なども明確に計画し施工や品質ともに良好な状態を確保するように努めます。

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02


部分補修では、補修塗装の下地処理や脱塩が十分でなかったり既存塗膜との境界部の施工が適切でないと、早期に塗膜が劣化したり腐食が進行する場合があります
2〇
防食の部分補修は、補修後に防食性能や外観を一様にするのは難しいです。

塗装が損傷を受けると、その部分から腐食因子が侵入し腐食につながる可能性があるので、防食の補修が必要です

橋などで点検しにくい場所には、ドローンによる点検を行い、判定する方法もあります。

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03

正解は2です。

1は適切です。
部分補修において、補修塗装の下地処理や脱塩が十分でなかったり
既存塗膜との境界部の施工ができていないと、
すぐに塗膜が劣化したり腐食が進行する場合がありますので、
よく注意して補修することが必要です。

防食の部分補修では、補修後に防食性能や外観を一様にするのは難しいです。
補修した部分とその他の部分で違いが生じないということはありません。
よって2は不適切です。

グースアルファルト舗装される場合、
グース温度は通常 200~270℃程度に加熱され舗装に供されます。
そのため、鋼床版裏面の塗膜は高温時に十分耐える塗装系の選定が必要です。
よって3は適切です。

4は適切です。
補修において、橋の陰になっているなどで点検しにくい場所には、
ドローンによる点検を行い、判定する方法もあります。

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