2級土木施工管理技術の過去問
令和元年度(後期)
鋼構造物塗装 問69
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和元年度(後期) 鋼構造物塗装 問69 (訂正依頼・報告はこちら)
耐候性鋼材に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 耐候性鋼材は、腐食速度を低下できる合金元素を添加した炭素鋼で、鋼板材料以外にも溶接材料、高力ボルトなどに使用されている。
- 耐候性鋼材は、鋼材表面に生成される緻密なさび層によって腐食の原因となる酸素や水から鋼材を保護し、さびの進展を抑制する防食法である。
- 耐候性鋼材の緻密なさび層の生成には、鋼材の表面が大気中にさらされ適度な乾湿の繰返しを受けることが必要である。
- 耐候性鋼材を使用した橋では、点検によって適用環境が使用鋼材に適しており、異常なさびが形成されていないことの確認が必要である。
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この過去問の解説 (3件)
01
耐候性鋼材は鋼鉄に耐候性元素の銅、ニッケル、クロムを添加することにより、
鉄の弱点である錆びを自ら作り出す緻密な保護性錆びで抑制する特性があります。
このように錆の層を作って防食するため、腐食速度は低下しません。
よって、1は不適切です。
2は適切です。
耐候性鋼材は、表面の錆が保護膜となり内部まで腐食しなくなります。
3は適切です。
水に濡れる、乾くを繰り返すことで保護膜が形成されるため、
濡れたままになるような水気の多い場所では緻密な錆が作成されにくくなります。
4は適切です。
確認して異常な錆が発生していた場合には、すぐの補修が必要になります。
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02
1)適当ではありません
耐候性鋼材は普通鋼材に銅やリン、クロムなどを添加し表面に保護性さび層を発生させることにより腐食が鋼材内部に進行しにくくなり腐食速度が低下する低鉄合金鋼で、高力ボルトや溶接材料にも使用されています。
炭素鋼は鉄と炭素の合金であり、リンやマンガンも微量に含まれますが意図的に添加されたものではなく微量であるため普通鋼として分類されます。
2)適当です
耐候性鋼材は普通鋼材に適量のリンや銅などの合成元素を添加することで表面に緻密な保護性のさび層を形成させたものです。この保護性さび層によって鋼材の水や酸素による腐食が抑制され、板厚減少を抑制するものです。
施工の際には構造物の架設環境や維持管理などを考慮し使用する鋼材や構造を検討します。
3)適当です
耐候性鋼材は大気中の塩分量が少ない中で適度に乾燥や加湿が繰り返されることにより緻密な保護性さび層が形成されていきます。そのため大気中の塩分が多かったり湿潤状態が続くと著しい腐食や層状剥離さびなどが発生します。
また良好な環境下で良質なさび層が形成された後でも、環境条件が変わり塩分にさらされると保護性さび層が損なわれ腐食が加速していきます。
4)適当です
耐候性鋼材は表面の腐食環境によりさびの状態が左右されるため、鋼橋の向きや形状、水平部と垂直部などで濡れ時間や堆積物による影響に差が発生します。そのため部位によりさびの発生進行速度にばらつきが生じやすいので、点検ではさびむらなどに注意し年月とともに均一にさびが発生し同色となるように管理します。
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03
耐候性鋼用表面処理剤を塗布した耐候性鋼材は塩分過多な地域で使用することができます。対抗性鋼材に錆の層を作り、防食するため不足速度を低下させるものではありません
2×
耐候性鋼材は、緻密なさび層が板厚の減少を緩やかに抑えることにより防食をする鋼材です
3×
塩分量が多い環境や鋼材表面に湿潤状態が継続するような環境で耐候性鋼材のサビ層は緻密になりにくいです。
4×
異常な錆が発生した場合には補修が必要になります
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