2級土木施工管理技術の過去問
令和元年度(後期)
鋼構造物塗装 問71

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和元年度(後期) 鋼構造物塗装 問71 (訂正依頼・報告はこちら)

下塗り塗料に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 鉛・クロムフリーさび止めペイントは、合成樹脂ワニスを主な樹脂とする一液形さび止め塗料で、防せい顔料及びドライヤーに鉛・クロムなどの有害重金属を使用している。
  • 無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料は、溶剤を含まない変性エポキシ樹脂塗料で、箱桁や鋼製橋脚などの閉断面部材の内面などに用いる。
  • 超厚膜形エポキシ樹脂塗料は、主剤と硬化剤からなる二液形塗料で、 1 回の塗付で厚膜に塗付できることから防せい効果は大きいが、粘度が高く作業性がよくない。
  • エポキシ樹脂塗料下塗りは、主剤と硬化剤からなる二液形塗料で、エポキシ樹脂の密着性、耐水性、耐薬品性のよさを利用した塗料である。

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この過去問の解説 (3件)

01

1〇
鉛・クロム”フリー”なので鉛・クロムは使用されていません。

変形エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂に変性樹脂を加えたり樹脂骨格を変えたりした塗料です。変性することにより、一液での仕様が可能となったり、内部応力の緩和やサビ層への浸透性の向上など、特徴が付加されます。

超厚膜形エポキシ樹脂塗料は、粘度が高く作業性が良くないが、エアレススプレー塗りで厚く塗付できるので大面積の塗装に適用されます。

エポキシ樹脂塗料下塗りはジンクリッチプライマーで処理します。

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02

正解は1です。

鉛・クロム「フリー」と記載されていることから、
鉛・クロムは使用されていません。
よって、1は不適切です。

2は適切です。
変形エポキシ樹脂では、変性することで一液で使用可能となったり、
内部応力の緩和やサビ層への浸透性の向上など、
エポキシ樹脂に対して特徴が増えます。

3は適切です。
超厚膜形エポキシ樹脂塗料は、粘度が高いため作業性が良くないですが、
スプレー塗りを使用することで広く塗付できるので
大面積の塗装で用いられます。

4は適切です。
エポキシ樹脂塗料は塗装に時間がかかるため、
下塗りとしてジンクリッチプライマーで処理するのが一般的です。

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03

1)適当ではありません

鉛・クロムフリーさび止めペイントは合成樹脂ワニスを主な原料とした一液形さび止め塗料です。

防せい顔料やドライヤーに鉛やクロムなどの有害重金属を使用していませんが、従来の鉛系さび止めペイントと同様の防せい力を保持しています。

2)適当です

無溶剤形変性エポキシ樹脂塗料は、変性させて密着性を向上させた変性エポキシ樹脂で溶剤を含まないものです。箱桁や鋼製の橋脚の閉断面部材内面などに使用します。

耐熱性が高く鋼床板裏面にも使用可能ですが、塗料粘度が高温なために塗付作業に技術が必要です。

3)適当です

超厚膜形エポキシ樹脂塗料は、主剤と硬化剤から成る二液形塗料で、粘度や乾燥性を調整し1回のエアスプレー塗付で300μm以上の厚さに塗付が可能な塗料です。

1回の塗付で厚膜に仕上がるため防せい効果は絶大ですが、粘度が高いためにエアスプレーが詰まるなど作業性があまり良くないため、連結部や局部補修などの少ない面積の塗装に適用されます。

4)適当です

エポキシ樹脂塗料下塗りは、エポキシ樹脂の密着性や耐水性などの利点を利用しジンクリッチペイントの防せい力と合わせて用いられます。主剤と硬化剤からなる二液形塗料で付加重合反応により乾燥しますが、低温下では粘度が高くなり作業性が劣るため乾燥時間も長くなるため、気温10度以上の常温用と5度から20度の間で使用する低温用とがあります。

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