2級土木施工管理技術の過去問
令和元年度(後期)
薬液注入 問96

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和元年度(後期) 薬液注入 問96 (訂正依頼・報告はこちら)

注入目的に応じた注入材の選定に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 砂質土の地盤を全体的に強化したい場合には、浸透性にすぐれた溶液型の注入材を選定し、粘性土に対してはホモゲル強度の大きい懸濁液型の注入材を選定する。
  • 地盤中の空げきの充てんを目的とする場合には、注入材の浸透性が問題となることが多いため、セメント・ベントナイト系や溶液型の注入材が有効である。
  • 砂礫であっても細粒分がある程度以上混在する場合や一般の砂質土を対象として止水をはかる場合には、通常、浸透性にすぐれた溶液型の注入材を選定する。
  • 粘性土の割れ目や土層の境界からの漏水を防止する場合には、一般に懸濁液型の注入材が有効である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1は適当です。
ホモゲル強度とは、注入材だけが硬化した
固結物の強度のことを言います。
粘性土には、懸濁液を用いるのが一般的です。

地盤中の空げきの充てんが目的であれば、
ホモゲル強度が大きく耐久性に優れた
懸濁液型の注入材を使用するのが普通です。
よって2は不適当です。

3は適当です。
溶液型は土質・地下水等の影響をあまり受けません。
また、浸透性が優れており、
広く浸透させて薬液を凝固させることにより
止水性を高めます。

4は適当です。
粘性土の地盤を全体的に強化したい場合、
ホモゲル強度の大きい懸濁型の注入材を選びます。

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02


ホモゲル強度とは注入材だけが硬化した固結物の強度のことです。
2〇
地盤中の空げきの充てんを目的とする場合、ホモゲル強度の大きい懸濁液型の注入材を選定します

広く浸透させ薬液を凝固させることにより止水性を高めます。

粘性土の地盤を全体的に強化したい場合,脈状注入による圧密効果を得るため,ホモゲル強度の大きい懸濁型の注入材を選びます。

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03

1)適当です

砂質土地盤では間隙が粘性土地盤よりも大きくばらつきがあるため、間隙を埋めて土と一体化させる必要があります。溶液型の浸透注入による高い圧力での薬液注入工法が取られるため、注入材は粒子を含ませず流動性の高いものにします。

粘性土地盤では低い圧力で割裂注入させる必要があるので、注入材のみでゲル化させたホモゲル強度の高い懸濁型注入材を採用します。

2)適当ではありません

空隙、間隙が比較的大きい砂質土地盤では比較的高い圧力による浸透注入を採用するため、薬液は流動性の高い溶液型が有効とされています。

しかしセメント・ベントナイト系は粒子が多く流動性が劣るため、砂質土地盤には有効ではありません。

3)適当です

間隙が細かい粘性土地盤では、地盤中に割裂脈を形成させる必要があるので懸濁型薬液による低い圧力での割裂注入が有効となります。また、大きな粒径が多い礫が含まれ礫質土でも割裂注入が採用されます。

しかし砂礫の粒径がある程度小さく砂質土に近い状態であるなら、溶液型の浸透注入による注入工法を取るようにします。

4)適当です

粘性土地盤は間隙が微小なので、溶液型による浸透注入では圧力が高いために浸透が不十分で地表にあふれ噴き出すなどの可能性が高くなります。

よって細かい粒子が含まれる懸濁型の注入材を使用し、小さい圧力で割裂注入を施し地中に割裂脈を形成させます。

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