2級土木施工管理技術の過去問
令和元年度(後期)
薬液注入 問102
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和元年度(後期) 薬液注入 問102 (訂正依頼・報告はこちら)
薬液注入の効果を確認する試験及び方法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 標準貫入試験は、注入対象地盤において施工前と施工後に同一の試験方法で測定する。
- 薬液の浸透確認方法は、酸性系薬液の場合、フェノールフタレイン試薬を散布すると浸透部が薄い赤色に変色する。
- 一軸圧縮試験結果は、応力ひずみ曲線の形状や地盤の土質、注入工法などを十分検討した上で総合的に評価する。
- 現場透水試験は、注入仕様、土質別あるいは改良地盤の機能ごとに行う必要がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
1は適当です。
標準貫入試験は掘削した孔を利用して、
1mごとに地盤の硬さを測定する試験です。
フェノールフタレイン試薬とは、
アルカリにだけ薄赤く反応する試薬であり、
酸性系薬液では使用できません。
よって2は不適当です。
3は適当です。
一軸圧縮試験によって、
直接的に求められるのは一軸条件での圧縮強さです。
4は適当です。
現場透水試験は、1つのボーリング孔を利用した試験法で、
地盤の透水係数を求めるものです。
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02
1.〇
標準貫入試験とは、打撃装置を自由落下させ、貫入に必要な打撃回数(N値)を調べることにより地盤の硬さを測定する試験です。薬液注入の効果を確認するためには、同一の試験方法で測定する必要があります。
2.✕
フェノールフタレイン試薬はアルカリ性の場合、薄い赤色に変色します。酸性の場合は反応しないため、不適当となります。
3.〇
設問の通りです。一軸圧縮試験とは、供試体の一軸(上下)方向に圧縮力を作用させ、粘着力や変形係数を算出する試験です。
4.〇
設問の通りです。現場透水試験とは、ボーリング孔などを利用して地盤の透水係数を求める試験です。
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03
1)適当です
標準貫入試験は施工前調査、注入施工後調査とも、注入工事を行った同一の地盤にて同一の試験方法で行い、注入前よりも地盤がどのくらい注入効果を得て改良されたかを比較します。
改良範囲部分にて1mピッチで試験を行い、注入前と注入後のN値の変化を確認し、また同時に現場透水試験も同様に行います。
2)適当ではありません
薬液注入工事での浸透確認の方法として、目視で確認やあらかじめ注入材に着色を施しておくなどの他に、フェノールフタレイン溶液を用いる方法もあります。
フェノールフタレイン溶液はアルカリ性に反応するので、注入材がセメントなどのアルカリ系薬液の場合はアルカリ成分に反応し赤紫色となります。
酸性ではフェノールフタレイン溶液は反応しないので、この設問は間違いです。
3)適当です
一軸圧縮試験は強度特性を確認する方法として、注入後に改良された地盤の土をボーリングにより採取し28日養生したものを使用して行います。試験結果は一軸圧縮強度とシリカ濃度の関係図による応力ひずみ曲線より、低減係数と一軸圧縮強度を掛けて一軸圧縮強さを求めます。これらは液状化強度比などとともに目標強度の設定を決定する材料となります。
4)適当です
注入後は現場透水試験を実施し透水係数を求め、事前の調査内容と比較して改良の度合いを確認します。試験方法は注水法や回復法などがありますが、試料の採取は土質の種類ごとまたは改良地盤全体の平均値を算出できる位置で行います。
また、試験結果のずれなどを防止するため、事前に実施した現場透水試験と同様の試験方法を選択するようにします。
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