2級土木施工管理技術の過去問
令和元年度(後期)
薬液注入 問107
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和元年度(後期) 薬液注入 問107 (訂正依頼・報告はこちら)
薬液注入工法におけるゲル化時間、注入速度及び注入圧力に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 注入材料によっては投入順序により、ゲル化時間が変化する。
- 注入材料のかくはん混合が不十分であるとゲル化時間が一定化しない。
- 粘性土に対する注入の場合は、注入速度は経済性の許す範囲で高く設定し、急激な間隙水圧の上昇や地盤隆起を防止し、かつ小さな脈を多数形成させるようにする。
- 砂質土に対する注入の場合は、注入速度は遅い方が、注入圧力も低く浸透注入になりやすいが、むやみに低く設定することは施工性や経済性等で問題があり、実用性を考えて設定する。
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この過去問の解説 (3件)
01
1は適当です。
他にも温度によってもゲル化時間は変化します。
2は適当です。
かくはんができていないや、
ムラやシワなどができる可能性が高くなります。
粘性土に対する注入の場合は、
低い注入速度で地盤に浸透させるのが一般的です。
よって3は不適当です。
早く行うことで、地盤が隆起するなどの問題が
発生する可能性が高まります。
4は適当です。
遅くすると、その分施工時間が長くなるため、
費用対効果を考える必要があります。
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02
1)適当です
薬液注入では可能な限り均一に地盤改良することが目的なので、複数の孔に注入する場合は端から順次施工せず1孔置きに注入し薬液の浸透が偏らないようにします。
それによりゲル化時間は注入初期は比較的短く、注入を進めるごとに少し長めに設定するようにして地盤全体に薬液が行きわたるようにします。
2)適当です
薬液は水ガラスに硬化剤を混入させることにより硬化(ゲル化)を促し、それが地盤の間隙に浸透することにより地盤改良となります。
そのため硬化剤が十分に水ガラスと混ざらないとゲル化する時間にばらつきが発生し、またゲル化自体も不十分となり満足する効果が得られないため、かくはんは十分に行います。
3)適当ではありません
粘性土地盤への薬液注入は、浸透注入ではなく割裂注入が推奨されます。粘性土は柔らかいため、注入速度が遅くても薬液はスムーズに入っていくので圧力を高くして注入速度を速める必要はありません。
注入設計範囲内に注入し、割裂脈をなるべく多く発生させることが効果的とされています。
4)適当です
砂質土地盤では割裂抵抗が大きく、浸透注入となる場合が多くなります。注入圧力は注入材料の浸透性により左右され、浸透抵抗の小さい薬液ほど注入圧力が小さくなります。注入速度が高いと割裂を引き起こし急激な変形が発生する可能性もありますが、圧力が低いままだと注入範囲の固結部分が増加せず改良部分が広がらないため、圧力はある程度まで高くすることが必要です。
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03
1.〇
設問の通りです。ゲル化時間(ゲルタイム)とは、注入材が流動性を失い、粘性が急激に増加するまでの時間をいいます。
2.〇
かくはん混合が不十分だとゲル化が不十分となり、ゲル化時間にばらつきが生じます。
3.✕
薬液注入では注入地盤の限界注入速度以下の注入速度を用いる必要があります。注入速度を高く設定する必要はないため、不適当です。
4.〇
設問の通りです。注入速度が遅く、注入圧力が低い方が浸透注入になりやすいですが、施工性、経済性を考慮し決定する必要があります。
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