2級土木施工管理技術の過去問
令和2年度(後期)
薬液注入 問89

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和2年度(後期) 薬液注入 問89 (訂正依頼・報告はこちら)

土留め壁を用いて掘削を行う場合の掘削底面の安定に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • パイピングは、土中の浸透水によって水みちができることによって生じる土粒子の移動現象をいう。
  • ボイリングは、粘性土地盤において掘削底面から水と土砂が湧き出して掘削底面下の地盤が受働抵抗を失い、土留め壁の安定を損ねる現象をいう。
  • ヒービングは、軟らかい粘性土地盤を掘削する場合に、掘削底面下の土の強度不足から掘削底面が隆起し、土留め壁の背面で大きな地表面沈下が生じる現象をいう。
  • 盤ぶくれは、主に粘性土地盤などの難透水性地盤の下に被圧帯水層がある地盤を掘削する場合に、被圧地下水によって掘削底面が膨れ上がる現象をいう。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「2」です。
ボイリングは粘性土地盤ではなく、砂質土地盤にて発生します。
ボイリングは、砂質土地盤で掘削面側と土留壁背面側の水頭差が大きく発生する場合に、
背面から掘削面側への浸透流による地盤の有効応力の損失により、
突発的に地盤が液状化して砂の粒子が湧き上がる現象になります。

1. 正しいです。
パイピングは、設問通り、
土中の浸透水によって水道ができることで生じる
土粒子の移動現象になります。

3.正しいです。
ヒービングは、設問通り、
粘性土地盤において、土留壁背面の土が掘削面に回り込み、
地盤底面が隆起する現象になります。

4.正しいです。
盤ぶくれとは、設問通り、
掘削底面より深くに難透水層があり、その下に非圧帯水層が存在する場合、
その被圧水圧が被圧帯水層より上の地盤の抵抗力に比べ大きいときに、
地盤底面が浮き上がる現象になります。

参考になった数10

02

1.正
適当です。
2.誤
ボイリングは砂質土地盤で発生しやすく
粘性土地盤では発生しにくいです。
3.正
適当です。
4.正
適当です。

参考になった数6

03

土留め壁を用いて掘削を行う場合の掘削底面の安定について、各現象の特徴や対策などをセットにして覚えるのがポイントになります。

選択肢1. パイピングは、土中の浸透水によって水みちができることによって生じる土粒子の移動現象をいう。

バイピングは地盤のよわい箇所の土粒子が洗い流されることで、水みちがつくられて拡大していく現象です。

よってこの記述は適当です。

選択肢2. ボイリングは、粘性土地盤において掘削底面から水と土砂が湧き出して掘削底面下の地盤が受働抵抗を失い、土留め壁の安定を損ねる現象をいう。

ボイリングとは、砂質土の地盤において、土留め前面と背面の水位差によって掘削底面が湧き上がる現象です。背面からの浸透流によって、土留めの安定性が損なわれます。

粘性土ではなく、砂質土で発生しやすいのでこの記述は不適当です。

選択肢3. ヒービングは、軟らかい粘性土地盤を掘削する場合に、掘削底面下の土の強度不足から掘削底面が隆起し、土留め壁の背面で大きな地表面沈下が生じる現象をいう。

ヒービングは、土留め背面の土が沈下し、土留めの下を通って掘削底面が膨れ上がる現象です。

よって、この記述は適当です。

選択肢4. 盤ぶくれは、主に粘性土地盤などの難透水性地盤の下に被圧帯水層がある地盤を掘削する場合に、被圧地下水によって掘削底面が膨れ上がる現象をいう。

盤ぶくれは、粘性土と言った難透水性地盤の下に被圧帯水層がある場合に、難透水性地盤からの水圧より被圧帯水層からの水圧が上回ったときに、掘削底面が膨れる現象です。

よってこの記述は適当です。

参考になった数1