2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木2 問121

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この過去問の解説 (3件)

01

1 .鋼材は、応力度が弾性限界に達するまでは弾性を示しますが、それを超えると塑性を示します。

適当です。

弾性とは、ある程度の荷重などの外力を加えても、外力を外すと元の形状に戻る性質をいいます。それに対し塑性は、外力を外しても元の形状に戻らなくなる性質のことをいいます。

2 .PC鋼棒は、鉄筋コンクリート用棒鋼に比べて高い強さをもっていますが、伸びは小さいです。

適当です。

3 .炭素鋼は、炭素含有量が少ないほど延性や展性は低下しますが、硬さや強さは向上します

適当ではありません。

炭素鋼は、炭素含有量が多いほど硬く、変形しにくくなります。その一方でもろくなりますので、強い外力が加わると破損してしまいます。

4 .継ぎ目なし鋼管は、小・中径のものが多く、高温高圧用配管等に用いられています。

適当です。

継ぎ目なし鋼管のことをシームレスパイプとも呼ばれています。長手方向の溶接継ぎ目がないため、肉厚の鋼管が生産可能であり、比較的強度が強いため、高温高圧用に使用することができます。その一方で、生産工程により寸法精度にばらつきがあるため、場合によっては強度を高める必要があります。

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02

適当でないものは 3 です。

1.設問の記述の通り。土木工事で使用する鋼材は、人の力ではびくともしない頑丈なものばかりで感覚的にはわかりづらいですが、車やコンクリート、鉄といった桁違いの荷重に対して弾性域内で対応できる材料であることが求められます。

2.PC鋼棒は、通常の鉄筋の2倍以上の強度がありますが、伸びは小さいです。

3.炭素鋼には、SS材、S-C材、SPC材等があり、炭素含有量が多いほど強度は増加します。

4.継ぎ目なし鋼管は、内圧に強い特性から、高温や高圧用配管として用いられ小中径のものが多いです。

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03

1)適当です

鋼材の性質は引張試験によって得られた応力ひずみ曲線により判明します。

引張試験では鋼材に上下の引張力を与えて破断するまでの応力とひずみの関係を曲線にして表します。

鋼材が破壊を始める位置を弾性限界と呼び、これを超えると塑性変形が開始し徐々に細くなっていきます。ここに到達する前に引張力を与えるのを中断すると鋼材は元に戻ります。

2)適当です

PC鋼棒はプレストレストコンクリートに緊張を与える材料であるPC鋼材のうち直径10mm以上の高強度鋼を指します。

引張力は普通鋼よりも2倍以上と高く、これによりコンクリートのクリープや乾燥収縮が発生し応力が減少してもひび割れなどの防止が可能です。

強度が高い反面伸びは小さく、普通鋼の3分の1ほどの伸びとなります。

3)適当ではありません

炭素鋼は炭素を多く含む鋼材のことで、リンや硫黄などを除去し炭素含有量を0.008%から2.0%程度までにしたものです。

炭素の含有量が低い低炭素鋼は溶接など加工が容易な反面、強度が低いので普通建築や橋梁に用いられます。炭素を多く含む鋼炭素鋼は鋼強度及び低靭性を備えているため工具や軸などの材料に使用されます。

4)適当です

継ぎ目なし鋼管はシームレスパイプとも呼ばれ、高圧用のガス管や水道管に利用されます。

鋼材を圧延機などで引き抜き製造されるため、継ぎ目のない滑らかな表面となり耐圧性や均一性に富んでいます。

製造方法が限られているため大型のものは存在せず、25.4mm~177.8mmまでの小径のものと177.8mm~426.0mmほどの中径のものがほとんどです。

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