2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木2 問122
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木2 問122 (訂正依頼・報告はこちら)
鋼道路橋に用いる高力ボルトに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- トルク法による高力ボルトの締付け検査は、トルク係数値が安定する数日後に行う。
- トルシア形高力ボルトの本締めには、専用の締付け機を使用する。
- 高力ボルトの締付けは、原則としてナットを回して行う。
- 耐候性鋼材を使用した橋梁には、耐候性高力ボルトが用いられている。
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この過去問の解説 (3件)
01
適当でないものは 1 です。
1.ボルト締付け後、時間が経過するとトルク係数値が変化するため、締付け検査は、ボルト締付け後に速やかに行う必要があります。
2.トルシア形高力ボルトの本締めには、シャーレンチという専用の締め付け機が使用されます。
3.設問の記述の通りです。ボルトの締め付けだけで必要な強度を得ることは困難です。
4.耐候性鋼材が使用される場合には、耐候性高力ボルトを用いることが最近では一般的になっています。
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02
1 .トルク法による高力ボルトの締付け検査は、トルク係数値が安定する数日後に行います。
適当ではありません。
トルク法は、トルクレンチによりナットを締付けるトルクを制御し、ボルトに設計ボルト軸力の10%増しで導入します。締付け検査は、ボルト締付け後に速やかに行わなければなりません。
2 .トルシア形高力ボルトの本締めには、専用の締付け機を使用します。
適当です。
トルシア形高力ボルトは、ボルト軸部先端にピンテールがあり、ピンテール基部の破断溝を破断させることで締付けが完了します。
3 .高力ボルトの締付けは、原則としてナットを回して行います。
適当です。
4 .耐候性鋼材を使用した橋梁には、耐候性高力ボルトが用いられています。
適当です。
耐候性鋼材にはさびにくく加工した鋼材のことをいい、高力ボルトも耐候性のものを使用します。
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03
1)適当ではありません
トルク法による高圧ボルトの締付け検査は、締付け後速やかに実施します。
締付け後に長時間放置することでトルク係数値が変動するため、正常な数値を得られにくくなります。
締付け検査では各ボルト群のうち10%の本数を標準とし、トルク値がキャリブレーション時に設定したものの±10%にある場合に合格となります。
2)適当です
トルシア形高力ボルトは破断溝がトルク反力で切断可能な構造となっているので、本締めでは専用の締付け機を使用します。
ピンテールが切断されていることで適切に締付けられているとみなされるので検査は全数において実施し、ピンテールの切断の有無とマーキングの確認をします。
3)適当です
高力ボルトの締付けは原則としてナットを回して締め付けるようにします。トルク法における締付けの管理では、ナットを回転させた場合においてセット時のトルク係数値を定められています。
例外としてやむを得ずボルトの頭を回して締め付ける場合は、キャリブレーションを実施してトルク係数値の変化を確認します。
4)適当です
耐候性高圧ボルトは耐候性元素であるニッケルや銅が含まれており、耐候性鋼材を使用した構造物に多く使用されます。
耐候性鋼材を使用した構造物は海上での橋梁など、容易に再塗装や補修ができない場合があるため、表面に防腐処理を施したボルトにより接合部の腐食を未然に防ぎます。
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