2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木2 問131
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木2 問131 (訂正依頼・報告はこちら)
道路のコンクリート舗装に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- コンクリート舗装は、セメントコンクリート版を路盤上に施工したもので、たわみ性舗装とも呼ばれる。
- コンクリート舗装は、温度変化によって膨張したり収縮したりするので、一般には目地が必要である。
- コンクリート舗装には、普通コンクリート舗装、転圧コンクリート舗装、プレストレスコンクリート舗装等がある。
- コンクリート舗装は、養生期間が長く部分的な補修が困難であるが、耐久性に富むため、トンネル内等に用いられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 .コンクリート舗装は、セメントコンクリート版を路盤上に施工したもので、たわみ性舗装とも呼ばれます。
適当ではありません。
たわみ性舗装とは、アスファルト舗装のせん断強度には強い一方で曲げ強度には弱い特徴があり、大きな荷重や継続的に荷重がかかることで下部の層が沈下した場合表層も沈下します。
コンクリート舗装はせん断強度や曲げ強度に強いですが、ある一定の負荷がかかるとひび割れを起こしますので、たわみは起こりません。コンクリートは剛性を持つため、剛性舗装と呼ばれます。
2 .コンクリート舗装は、温度変化によって膨張したり収縮したりするので、一般には目地が必要です。
適当です。
コンクリート打設直後の初期状態において、温度変化が急激に起こると、ひび割れを起こしやすくなります。養生後、完全に硬化した状態でも、気温や天候などの環境条件により温度変化による膨張や収縮を起こしますので、目地を設けてひび割れを防ぐ(あるいは誘発させる)必要があります。
3 .コンクリート舗装には、普通コンクリート舗装、転圧コンクリート舗装、プレストレスコンクリート舗装等がある。
適当です。
それぞれの特徴として、
普通コンクリート舗装は、せき板内に鉄網を設置し、コンクリートを振動で締固め、一定期間養生して施工します。一般的に曲げ強度4.5、厚さは15~30㎝です。
転圧コンクリート舗装は超硬練りコンクリートをアスファルトフィニッシャとローラを用いて施工します。一般的な厚さは18~25㎝です。
プレストレスコンクリート舗装は、コンクリート舗装の打設前にあらかじめ緊張材を設置し、緊張させることによりコンクリートに圧力をかけて引張強度を高めたものです。そのため、他のコンクリート舗装よりも耐久性に優れ、版厚も薄くすることができます。
4 .コンクリート舗装は、養生期間が長く部分的な補修が困難であるが、耐久性に富むため、トンネル内等に用いられます。
適当です。
耐久性について、コンクリート舗装は約20年に対し、アスファルト舗装は約10年といわれています。トンネル内の補修作業は交通規制が伴うため、頻度を少なくするべくより耐久性の高いコンクリート舗装が採用される傾向にあります。またコンクリートはアスファルト舗装よりも明るい色であることから、トンネル内が明るくなることも一因とされます。
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02
適当でないものは 1 です。
1.アスファルト舗装がたわみ性舗装と呼ばれるのに対し、コンクリート舗装は、剛性舗装と呼ばれます。
2.温度変化による膨張・収縮によって路面の平坦性が失われることを回避する必要があるため、それらを制御するために目地を設置します。目地には縦目地、横目地を基本に詳細構造の異なる多くの種類の目地があります。
3.施工条件や維持管理条件から、コンクリートの利点を生かしながらもコンクリート舗装の欠点(目地が多く、養生期間が長く施工に手間がかかる、クラックが出やすい)を少しでも克服する方向で工夫した工法が年々開発されてきています。
4.トンネル内で車線規制しながら舗装修繕工事を行うのは危険を伴ううえ、迂回路の確保も難しく渋滞発生の原因ともなるため、メンテナスフリーの発想でコンクリート舗装が採用される傾向にあります。またチェーン使用の多い寒冷地や停車発進頻度の高い高速道路の料金所なども路面が傷みやすいのでコンクリート舗装が採用されることが多いです。
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03
1)適当ではありません
コンクリート舗装はコンクリートを使用し、その性質は曲げ応力が高く抵抗が高いので、その強度から剛性舗装と呼ばれています。
強度が高く変形しにくいので、大型車両が多く通行する道路やトンネルなどに採用されます。
たわみ性舗装と呼ばれるのはアスファルト舗装で、交通荷重によるせん断抵抗はしますが曲げ抵抗はしないため、多少変形しても復元性を有します。
2)適当です
コンクリート舗装では膨張や収縮、反りなどが発生するため、目地を設けてそれらを軽減します。
横目地はダウエルバーやクロスバーなどを用いた横膨張目地、スリップバーを用いた横収縮目地があり、1日の舗装が終了したら設けます。
縦目地はタイバーを入れたダミー目地や継目を引き継ぐために突き合わせ目地があり、目地の開きや食い違いを防止します。
3)適当です
コンクリート舗装には工事目的に合わせて数種類の施工方法に分けられます。
普通コンクリート舗装はコンクリートを振動により締固め、荷重伝達などを図るため膨張目地や横目地を設けます。
転圧コンクリート舗装はアスファルト舗装と同様の施工機械と施工手順を使用します。
コンクリートを締固めた後、アスファルトフィニッシャを使用して敷均していくことで施工性を高めて交通開放を早めることができます。
プレストレストコンクリート舗装はコンクリートに圧力応力を持たせることでひび割れを防止し、飛行機や大型車両の通行も可能となるため空港建設などに採用されます。
4)適当です
コンクリート舗装はアスファルト舗装と比較すると耐久性が高く、大型車の通行が多い道路やチェーンタイヤが使用される降雪地帯などに多く用いられます。
また維持修繕費用がアスファルトより安価で、さらに表面温度の上昇を抑えることができます。
その反面、コンクリートは初期費用が高く、また凝結させるのに日数を要するので施工性が低く、騒音や振動も発生しやすくなります。
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